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竜が目覚めるまで「伊達晴宗 プレイリポート」(完結編)

政宗奇襲隊(1596年〜)
「湯治場だけを作るのだ!!」
さて、前回の続き〜。浜松港での大激戦を制した伊達軍は、
小十郎の指揮で【湯治場】だけを浜松港に建築し、
かの戦いで手に入れた島津勢の負傷兵を回復させ味方に加えるのさ、
これならワザワザ兵士を募集しなくても一気に大量ゲットできる。
浜松港を落としたら負傷兵の回復を待って、兵士ゼロにして撤退。
島津は手薄な浜松港を狙って再度来襲。浜松港陥落。
その後また浜松港を攻略し負傷兵を吸収する。
安宅船と大筒も貰っちゃえ。
そんなワケで楽しい負傷兵の回復に努めていると、
今度は島津軍、清洲に向けて出陣だとさ、
でも、ちょっとまて、ついさっき30万の兵を潰したばっかりだぞ。
どこにそんな戦力があるというのだ?
「奴らの動き見ているとスゴイよな。」
脱兎の前立が空しく光る成実が愚痴る。
だって30万潰したのに、畿内から次々と輸送部隊が霧山御所に入っていく。
あっという間に20万以上の大軍勢を整えやがった。
今度は清洲に全員集合、爺ちゃんも父ちゃんも集合、
当然、曾爺ちゃんもやってきて【偽報】や【流言】で進軍を邪魔してやる。
爺ちゃんや父ちゃんはその政治力を持って【鉄砲櫓】を大量建設。
罠も大量に仕掛けるし、【兵舎】もコレでもかってくらいに建設。
築城技術もそこそこ高いので増築できる分は増築しちゃう。
「ふ、守りを固めたところで、我らには通用しないぞ。」
そりゃそうでしょうよ。島津義弘が言うと説得力あるよ。
島津、大友、龍造寺、長宗我部、大内、毛利の一部の連合軍団。
しかも西日本全域を支配した本願寺を食いまくって強くなったので、
場合によっては織田家臣の一部まで含まれている。
そりゃそうか、彼らは日本の半分以上を制圧しているんだ。
普通に強い武将、賢い武将と取り揃えているよな。
「まずは【混乱】でもしてもらおうか?」
長宗我部元親が自信満々で放つ【混乱】、これが決まったらマズイぞ。
「効かぬわっ!」
おぉ! 最上義光が弾き返した。偉いぞ伯父さん。
この後も島津方の天海和尚や足利義昭など続々と計略を使ってくるんだよな。
もちろん鉄砲が得意な島津一族、龍造寺旧臣はコチラの軍神様の騎馬隊に鉄砲攻撃。
くそぅ、なんて嫌らしい奴らなんだ。
ま、それでも鉄砲や計略系戦法なら、
それなりに熟練度が高いから弾くコトもあるんだけど、
問題は予想外なところにあったりするんだよね。
「あのー、伊達晴宗様とお見受けいたす。不躾ですがウチの親父、そっちにいます?」
「ん? これはこれは、吉川元春殿かの? 元就殿は元気にしてますぞ。」
「そうですか、じゃぁ、親父に伝えてください、ウチらの三本の矢はこんな感じですと、」
【三矢訓】!?
……弓の熟練度なんて上げてねぇよ。これは弾けない。
そうそ島津家は築城、内政、鉄砲、兵器、弓技術MAXだからねぇ。
弓隊もそんなに弱くはないってコトさ、
ちなみに島津の足軽技術は適性Bまで、騎馬技術もBまでかな?
水軍もそろそろ鉄甲船を作り始めるんじゃないかな?
「なんじゃ? あんまり強そうな戦法の名前じゃないのう。」
「父上、危ないっ!」
突っ立っている晴宗、
輝宗が危機を感じ押しのけるのですが、
ぷすっ
「うお、なんか眉間に刺さったぞ、痛いぃぃ、なんじゃこれ?」
「父上、ごめん、いらんコトした。」
ホント、見事な弓の腕前でございますよ。
でも「討死なし」だから死なない(死ねない)んだよね。
つーことで晴宗負傷、危ない、危ない。
でも所詮弓だね。押し返したよ、なんとか追い返した。
でもさ、このままではジリ貧っぽい。
20万を押し返したものの、ヤツらはまた20万単位で兵士を輸送。
こういう戦いが何度も続くんだ。冗談じゃねぇ。
結局島津軍は霧山御所に集結しやがるんだよ。さぁ、どうするかねぇ?
相手の負傷兵を手に入れるのは嬉しいけど、このまま波状攻撃を喰らうと、
さすがにいつかは城内に敵が侵入するだろう。そうなるとまず勝ち目は無い。
「こりゃ、政宗、正面からぶつかって駄目なら斜上じゃぞ。」
計略で頑張る稙宗曾爺ちゃんだけど、さすがに耐え切れない感じ、
そこで曾爺ちゃんは考えたのよ、正面が駄目なら斜上、
「斜め上っつーと近江の国あたりかな?」
そういう意味じゃないと思うぞ。
「近江はムリでも紀州を奇襲するくらいなら出来そうですね。」
プゥーっと自分の駄洒落に含み笑いする小十郎。
あの、すみません、全然面白くないんですけど、
「「「「それだーっ!!」」」」
うわ、びっくり、曾爺ちゃん、爺ちゃん、父ちゃん、政宗が一斉に声を上げる。
そうだよ、敵の後ろを撹乱してやろうじゃねぇの。
このまま正面から敵の攻撃を受け続けるには無理がある。ジリ貧だ。
そこで浜松港にある島津から奪った安宅船で鳥羽港から遠く離れた沖を通り、
紀伊半島をぐるりと回って熊野港を奇襲するんだ。
隙があったら雑賀城まで落としてやろう、
そうしたら霧山御所に兵力を集中できないでしょ?
「で、誰が行くんじゃ? わしは嫌じゃ、武田に五年間も監禁されとったからのう。」
その節は、ホントお疲れ様でした。
今回はゆっくりして下さい。
「大名が危険な任務をするワケにはいかんじゃろう?」
眉間に矢が刺さっているしね。
「父さんは戦闘も知略もそんなに得意ではないぞ。」
うん、曾爺ちゃん、爺ちゃん、父ちゃんの中では、
父ちゃんが最も統率高いけど戦場に出れるほど強くはないよね。
って、ちょっと待てや、お前ら、誰も行かないのか?
「うわ、爺ちゃんたち、ズルイぞ! ……あ、や、やっぱ言いだしっぺだろ?」
「わたしは一門でもありませんし役職も戴いていません。よって率いる兵数が少ないのです。」
なに? この人達、
「じゃぁ、一門で強い政宗と成実が適任じゃろ? なぁ輝宗?」
「そうですね、父上。ほら、若いもんが働かずにどうする、当然小十郎も一緒にな。」
ま、まぁ、このリプレイの実質的主人公は政宗だから、
主人公にはこういう試練は必要だよね。
あと今後の伊達家を支える若手メンバーとしては鬼庭綱元も入れたい、
彼には鉄砲の練習を積ませてやろう。
「ちょ待てや爺、オレら鉄砲バカだからよ、足軽得意な奴らも奇襲隊に入れろや。」
うわ、政宗くんがキレちゃってるよ。
一応主人公なんだから爽やかに、読者の皆さんの好感度を下げないように、
「んな奴らウチに居るかボケっ!」
と、反論する晴宗ですが、
いるんですよ、忘れちゃいけない秀吉兄弟、
足軽得意で強いし賢いし、こういう任務に最適でしょ?
「サル、お前も来いや。」
「うるせぇ糞餓鬼。」
こうして伊達政宗、伊達成実、片倉景綱、鬼庭綱元、羽柴秀吉、羽柴秀長は、
浜松港で島津から奪った安宅船に鉄砲と大筒を積んで出航。
鳥羽港に駐屯する島津水軍にバレないように沖を静かに進むと熊野港に強襲。
備えの薄い熊野港は陥落し上陸に成功。
「えぇぃ、もうこうなりゃヤケクソだーっ!!」
熊野港から上陸した政宗奇襲隊は、そのまま雑賀城を強襲。
前線から離れている雑賀城は城の耐久力も防御力も中途半端、
駐屯している兵士の数も少ないので攻略に成功。
「おのれ伊達の生意気な小僧め!」
怒り心頭の島津義弘を筆頭に京付近から大軍で攻めてくる島津軍。
こちらは三万二千の小勢、勝てるはずがないので全軍で退却。
(あ、でも敵の城兵を吸収して出発時より増えているんだよ。)
それでもしつこく追いかけてくる島津勢、
仕方ないので熊野港に置いてた安宅船に乗って海に逃れる。
だけど政宗は「へそ曲り」そのまま浜松港へは逃げ込まない。
「なぁ、小十郎、四国あたりに観光しにいこうぜ。」
政宗隊は四国は土佐の室戸港を強襲。
これまた前線の港ではないので守りは手薄、
政宗隊の鉄砲と秀吉隊の大筒で四国上陸に成功。
岡豊城をそのまま屠る、ここでまた敵の投降兵を吸収。
「うーん、せっかくなんで、もうちょっと遊ぼう。」
敵の主力は今頃雑賀城にいるんでしょ?
そんなら、この小勢でも十分に戦える、ついでに中村御所を攻略。
またまた投降兵を吸収しちゃうんだ。
怒った島津軍は政宗を討伐すべく次々と部隊を派遣してくるんだけど、
微妙な武将が率いている部隊なんて【同士討】の格好の標的なんだよね。
たった6人で出発した政宗奇襲隊は現地採用の武将を増やし、
たった3万の兵士で始めたのに、いまや6万を越えるちょっとした勢力の出来上がり。
さすがにマズイと思ったのか島津軍は主力を四国へと差し向けるワケで、
「なぁ小十郎、なんか島津勢の堺港に黒光りする船が集結しているらしいぞ。」
「っ!? それは逃げないとマズイですね。」
それって鉄甲船ですか?
目標は当然、四国で暴れている政宗隊ですよね?
これは死んでしまう、室戸港を封鎖される前に逃亡開始の政宗隊。
「逃亡じゃねぇよ、後ろに進んでるんだよ。」
室戸港に吸収した兵士6万を輸送すると、
島津勢は岡豊城、中村御所が手薄と判断したのか堺港から宇多津港へ移動し、
陸上を約20万にも及ぶ大軍で攻めてきますが、政宗奇襲隊はすでに海の上、
で、その京付近から兵士を集めた島津軍は、
またまた雑賀城に隙があったりするんだよね。
ちゃっかり雑賀城を再攻略。兵士数は7万を越え武将も揃ってきた。
いつの間にか武将は12人もいる。ほとんど雑魚武将だけど十分。
城を【修復】させ雑賀城を奪回しようと攻め込んでくる島津勢を撃退する。
だって、また主力じゃないんだもん。楽に撃退できるってなもんよ。
で、気がついたら雑賀城、政宗奇襲隊の兵力は10万を超えた。
島津軍を撃退し続けて投降兵を吸収し続けていれば、そりゃ増えるわな。
流石にコレだけデカくなると島津軍も雑賀城のコトが気になる、
気になるけど下手に手を出せないという状態になるよね?
さらにタイミングよく武田軍が再起を賭けて島津領岐阜城にむけて出陣。
武田軍は北陸を島津に奪われ、深志城と箕輪城の二つしか持っていない。
まさに再起を賭けての大勝負なんだ。
だけど伊達にはそんなの関係ない、もう同盟も切れているしね。
この騒動は結構長い間、何度か続いてくれたんだ。
その隙を突いて霧山御所を伊達主力部隊が攻略。
やっと日ノ本戦国時代が再び動き出したって感じだね。
「よし、かわいい孫を救いに行くぞ!」
「かわいい孫にあの仕打ち? うわー、殿はマゾだったんですね。」
兵士達の怪しげな噂もなんのその、
晴宗は総勢10万の兵を率いて筒井城を攻撃。
雑賀城に篭る政宗も総勢10万の兵で筒井城へ向けて出撃し本隊と合流。
こうして筒井城は落城する。
ここまでくれば伊達軍は止まらない。
武田と島津の間で抗争が続く美濃を火事場泥棒で奪う。岐阜城落城。
前線から外れていた飛騨桜洞城も食べちゃう。
春日山城と桜洞城の兵、総勢30万で富山城を撃破。
この時点で戦力比はひっくり返ったのです。
島津60万/伊達80万/武田10万
ここでタイミング良く高僧がやってきたので、
島津と無条件停戦し武田を葬る、これまで色々とありがとう。
これからは伊達の為に頑張ってくれ、
白いオッサンと赤いオッサンを並べて使う贅沢さを堪能しつつ
以下は、まぁ【主な出来事】を参照してもらうとして、結論、
1612年、島津家、降伏により「伊達家が天下統一に成功する」のでした。
「つーことは、オレも三代将軍かー。」
「良かったですね、政宗様。」
「小十郎、いつからそこに? う、嬉しくなんかなぞ。めんどくせぇなぁ〜。」
っとまぁ、平和になった世の中を楽しむ伊達家の若者達、
あ、なんか「ツンデレ」と「へそ曲り」って似ているよね。
日本の「ツンデレ」の走りは政宗だったということで、
----- 主な出来事 -----
この時点での戦力比 島津130万/伊達30万/武田15万
これより清洲と岐阜、霧山御所の間で防戦一方となる。
打開策として政宗以下数名の武将の決死隊で熊野港へ奇襲を掛ける。
1596.08 島津支配下の雑賀城を攻略(政宗奇襲隊)
97.01 島津軍雑賀城に来襲、政宗奇襲隊は全軍逃亡
.07 逃亡した政宗奇襲隊は四国室戸港を攻略
岡豊城、中村御所を奇襲し後方撹乱に成功
98.07 島津軍、四国に主力を向かわせるが、雑賀城に隙が出来る
政宗奇襲隊は熊野港を経由し雑賀城を再攻略
武田家と同盟が切れる
武田家と島津家が美濃周辺で戦闘を開始
1601.08 美濃での抗争の隙を突いて伊達本軍は霧山御所を攻略
02.04 島津支配下の筒井城を攻略
03.01 同 岐阜城を火事場泥棒で攻略
.08 同 桜洞城を攻略
04.04 同 富山城を攻略
この時点での戦力比 島津60万/伊達80万/武田10万
1605.07 高僧が来たので島津と停戦し武田を滅ぼす
この時点での戦力比 島津 29カ国70万
伊達 31カ国90万
1606.09 堺港まで攻略
07.01 名声1000超える
この時点での戦力比 島津 23カ国 40万
伊達 37カ国100万
1607.06 征夷大将軍となる
10.07 四国制圧
11.07 本州制圧、九州上陸
12.01 島津降伏、天下統一
そして竜は天に昇る(プレイ終了)
最後はいつもの如くパワープレイになってしまいました。
なので、いつものように省略、
今回のリプレイ最大の決戦は清洲城付近での島津と伊達の攻防でした。
ちょっと気を抜くと前線崩壊、伊達軍壊滅といった状況でしたが、
落ち目の武田と同盟を組み、前線を縮小し一極集中で防衛できたのが大きかったようです。
防衛に何度か成功しているうちに島津方から負傷兵の投降で兵力は30万を超え、
むしろ次第に40万、50万と増えていく程でした。
これに後方を撹乱してくれた政宗奇襲隊の活躍もあって、
(彼らも3万で出撃し、二回目の雑賀城に辿り着いた時は10万の兵力ですから)
霧山御所を落とすことができました。
この時点で天秤はコチラに大きく傾いたようです。
ま、こういった大勢力との戦いは当サイトでは何度も書いてきていますので、
皆さん既にご存知だと思いますが、大勢力と戦うときは、
頭の悪い部隊を目掛けて計略系戦法を使う。というのがセオリーです。
今回の伊達リプレイでは伊達稙宗、最上義光といった風に、
序盤から智将を擁することが出来たコトが大きかったと思います。
また、政宗登場付近に小十郎が配下に加わり、
さらに登場後は津軽為信、安東愛季、蘆名止々斎と智将の面では非常に多彩でしたし、
上杉謙信以下、騎馬隊の得意な武将を大量に召抱えることが出来たのも大きいですね。
そして、こういった状況を作り上げた設定「寿命なし」なんですけど、これはどうなんだろう?
寿命が史実通りであれば、信長、信玄、謙信、元就といった英傑達と
彼らに比べるとずっと若い世代の政宗、成実、幸村は戦うことは無い。
政宗や幸村の世代になると優秀な武将の数はぐっと減るんですよ。
もちろん、今回戦った島津家や島津に吸収された武将達の一部も死んでいくワケで、
「寿命あり」の方が政宗や幸村の強さが際立って、
ファンの方には辛抱堪らんっという状態になるかもしれませんね。
※当サイトの投稿戦記板に検非違使の役人さんが
「寿命あり/それ以外は同じ条件」のリプレイを投稿して下さいました。
寿命が有る場合はどんな感じになるのか、興味のある方は是非ご覧下さい。
さて次回ですが、
三國志11PKの発売が迫っておりますので、今度は三国志ネタで行きたいと思います。
ただ、公式サイトを見ると「PKアリ/ナシ」では別のゲームになっちゃってるみたいな気がする。
と、いうワケで制限ナシプレイを一回練習としてやってみたいと考えております。
また「革新」でプレイはしているけど、リプレイに起していない分もありますので、
どこかのタイミングで「革新」リプレイを公開したいと考えております。
では、次回は三國志11PKリプレイ(予定)でお会いしましょうっ!!

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