←
↑
□
→
無革新 「山名祐豊 プレイリポート」(その5)
日本のツートップ(1573年〜
W杯、日本代表FW玉田がブラジルから1点奪った例の試合の後のコメント、
「ブラジルを本気にさせたかも。選手たちの顔つきも変わっていた。」
なるほど、そうか、今がきっとそういう状況なんだろうな。
ついに奴らが動き出した。
赤い彗星の信玄、白い悪魔謙信。
まさに世界に誇れる日本のツートップ。
「わーい、やっとツンデレ眼鏡っ娘で幼馴染な謙信に会えるプー。」
そんなバカなコトを言っている場合じゃない。
それまで劣勢だった武田軍は、ついにこの二人を飛騨桜洞城へ配置。
東海地方を東進していたため手薄になっていた美濃稲葉山城を襲撃したのである。
これに危機を感じた山名軍は名将、猛将を稲葉山へと送り込み両軍激突。
この戦いで織田家を降伏させてから山名軍のFWに加わった柴田勝家が一瞬で消された。
溶けたとかじゃない、消えたんだよ。
偶然にも生き残り勝家隊壊滅の報を伝えてくれた兵士の話によると、
「ゆくぞ! 謙信!」
「あんたの為にやるんじゃないんだからねっ!」
あれは桜洞城付近での出来事でございました。
統率、武勇ともに100を超える(家宝や官位によるドーピング含め)勝家様、
智略95以上の足利義昭様(ドーピング有)と、よく知らない方(雑魚武将)に率いられ
我ら一万五千は桜洞城攻撃の命を受けておりました。
「「これがボク(あたし)たちの、ツイン騎馬戦法だ!(よ!)」」
敵部隊は戦法発動し戦場煌くその瞬間に赤と白の影が勝家の陣を襲ったのです。
それでも歴戦の猛者、勝家様は自ら長槍を手に立ち向かおうとしたのですが、
気が付いたときには、もう、そのお姿はなく、
よく知らん方は討ち取られ、勝家様と義昭様は捕えられてしまったのです。
「さすがだ。よくこの信玄の為に戦ってくれた。礼を言うぞ。」
「……そ、そんなんじゃないんだもん……。」
恐らく、あれが信玄と謙信だったのでしょう。
ひとりは長身に赤を基調とした軍配を手にした凛々しいイケメン鎧武者、
もうひとりは華奢な身体で白の僧衣を羽織った甲冑姿の美少女眼鏡っ娘でした。
なぁ、いま気が付いたんだが、これって故元就の偽報だったよな?
ツンデレ眼鏡っ娘幼馴染萌謙信説ってのは元就の偽報だったハズだよな?
これじゃ偽報じゃないよ……。実在しちゃってるもん。
「謙信、会って見たいプー。コッチも出陣するプー。」
しまった! もしかしたら、これも武田側の偽報なのかもしれない!
あ、さっきの兵士がいない! おのれ信玄め、我らを誑かしたのかっ?!
怒りに身を任せ山名祐豊が自ら出陣し……。
「殿は邪魔なのでそこで座っててください。」
「つまんないプー。」
当たり前ですが官兵衛に止められる殿、
とりあえず勝家と義昭を取り戻さないと、
大内義長だったら放っておくけど、あの二人は優秀だからね。
「なんかムカつくんですけど、」
お留守番が得意な殿と義長殿はともかく、
こういう人質返還交渉はなんとなく坊さんの方が良いような気がするよね?
そこで安国寺恵瓊に任せてました。
あ、あの季節の変わり目にやってくる高僧や名僧みたいな効果はないよ。
なんとなく自分の雰囲気で恵瓊を選んだだけだから、
もちろんタダでは取り返せない。コチラの捕虜と交換で二人を取り返しました。
まぁ、いまは山名家と武田家、日本のどこかで必ずと言っていいほど、
大小様々な戦闘が頻発してますから両軍捕虜には事欠かないんだよね。
いまは武田軍が優勢で稲葉山陥落寸前なんだけどさ、
こりゃマジ名僧が来たら停戦でも申し込んで体制を整えるべきかなぁ?
と、苦しい状況の山名祐豊ですが、
「山名軍に生き残った将兵すべてに私は訴えたい。武田には既に兵はない!
艦もなければ、軍馬、弾薬もない! なのに何故その武田と停戦しなければならないのか?」
うわ、どっかで聞いたコトある内容だぞ。
捕虜として武田領内に幽閉され武田の実情を目の当りにしてきた足利義昭は、
信玄、謙信のあまりの強さに戦意を失いつつある山名軍の将兵に言い聞かせた。
「将兵よ! 討つべきはプレイヤーの弱い心である。
天下有数の勢力になった事に自惚れ、数の暴力しか出来ないプレイヤーに、
山名軍の生き残った一人一人の意志を託すわけには行かない!
武田軍総大将の信玄が、東国を握った時に語った傲慢不遜な言葉を思い起こすがいい!
武田軍は選ばれた軍である、と信玄は言った。
山名の将兵は、旧来の因習にとりつかれて、技術革新に気付かぬ古き人々であるという。
その古き人々の山名軍に武田の兵が従ういわれはないと言う!
プレイヤーの堕落は確かに信玄の言う通りではある。
しかし山名の将兵よ。信玄の語る一面の真理にのみ眼を奪われてはならない。
武田は京からそれなりに離れた勢力であるが、
その彼等が日の本の最強軍団だという戯言を誰が信じようか!
信玄がプレイヤーの一部の堕落に事よせて、
武田軍の正当性を主張するなど許せるものではない。
所詮、武田の独裁天下を企む武田一統の独善である。
百歩下がって武田の天下を認めたとしても、
なに故に我ら山名家そのものまでが武田の前に膝を折らなければならないのか!
山名家はその昔から天下に響き渡る守護大名家勢力である。
戦国大名が有史以来初めて進出したのも、守護大名という存在があったこそであろう。
然るにあの武田信玄は言う。討つはプレイヤーの軟弱である、と!
討てばよろしい。軟弱の源を!
しかし、革新を購入したの罪なき人々を苦しめる武田信玄に何を語る資格があろうか!
信玄は言う。この戦乱の世の中、旧守護大名家の勢力が領地拡大し続けるのは、
自然の摂理に対する冒涜である。戦国の世の中の一つの勢力としていき続ける時、
革新ユーザーの敗北は人類の自然に対してなさねばなぬ贖罪であると!
これが、真理か? 数多くのプレイヤーの『やる気』をその自らの手によって削ぐ罪を犯し、
信玄は何を得ようというのか? ……得るものは、ない!
プレイヤーがいて、はじめて武威も奮えようと言うのに、
自らの革新ユーザーも断とうとする暴挙には、我々は素朴に理解しかねるのである。
その男が、またしても謙信でさえ山名軍に叩きつけてみせると言う。
何を根拠に信玄は、それを言うのか?
彼のイデオロギーが絶対真理であるからなのか? 否!
彼の独善でしかない。プレイヤーが軟弱で腐敗堕落しきっているのか?
これも否である。武田騎馬の脅威に勇敢に闘った善良有能なる山名将兵は未だ健在である。
では、武田軍は山名軍に比べて強大な軍事力があるというのか? これもまた、否である。
将兵諸君! 聞き給え! すでに信玄の言葉は脅しにしかすぎない。
不肖、私は、幸いにして武田軍に捕らわれ武田家の実態に触れた。
武田の将兵は疲れきっている。軍事力と兵糧の確保は明日すぐ間に合うというものではない。
上杉謙信を山名軍にぶっつけるなどと、やってもらおうではないか! 武田信玄よ!
大垣大戦で既にジオン……じゃなくて武田の兵力は尽きている。
一人の兵を育てるのに何日かかる? 信玄も知らぬワケではあるまい。
そして山名軍将兵一人一人へ私は訴える。
もはや武田に兵は(そんなに)いない!
その武田に跪くいわれはないのだ!
起てよ山名軍! 今こそ、武田軍をこそ、我等の前に倒すべきである。
ちなみに、本物の謙信にも会ったが、むさ苦しいおっさんだった事を付け加えておく。」
内容があるのか無いのかよく解かりませんが、
有名なあの人が行った演説に酷似しております。
きっとインスパイヤされたんでしょう。
それに問題の「武田には既に兵はない!」は本当なのでしょうか?
実際に総兵力を比べると山名軍百二十万に対し武田軍は九十万、あれぇ?
いつの間にか逆転しているよ!
「兵は無し!」と言うには兵は十分にありますが、
もうちょっと頑張ってみようかな? っていう気になりますね。
こうして士気も上がったコトですし気持ちを新たに反撃です。
官兵衛、半兵衛といった智将で武田軍の雑魚武将を集中的に殴って殴って、
いつもの【火牛計】【同士討】で優位な状況に持って生きたい山名軍。
武田信玄、上杉謙信を押し立てて騎馬隊戦法で勝負する武田軍。
またも血を血で洗う地獄のような激しい戦いが続きます。
出陣しては退却してくる部隊の数々、そして本陣へと駆け込む大勢の伝令。
「信玄くんには手を出させない! あたしが信玄くんを守るんだ!」
「謙信、ムリはするな、お前が死んだらオレはどうしたらいいんだ!?」
「信玄くんには夢があるじゃない。夢を追いかけて欲しいの。」
「謙信っ! オレはお前が……っ!」
「あたしは信玄くんも信玄くんの夢も守りたいから! だからっ!!」
おい誰か、この伝令の兵を捕えろ、武田の間者だ。
もう騙されない。謙信女人説を否定し萌えパワーは低下したものの、
山名軍は技術開発されていない微妙な鉄砲隊でどうにかこうにか押して行く。
ようやく貯まった闘志を駆使し比較的頭が不自由な部隊に対して【火牛計】!!
謙信ってあんまり頭良くないんだよね。
ドーピングしていないと知謀74だったと思うんだけど、
これなら官兵衛の【火牛計】も効くってなもんだ。謙信、恐るるに足らず。
かの『大垣大戦』同様、【火牛計】がビシっと決まると、
戦の流れは完全に山名ペースとなった。
稲葉山付近にまで押し込まれていた山名軍は飛騨桜洞城を逆に攻略してしまう。
武田軍は前線に兵力を集中させていた為、
桜洞城の北隣、富山城には僅か八千の守備兵しか居らず、
チャンスとばかりに山名軍は一気に攻め上ったのでした。
▽=山名軍 七尾城 輪島港
◆=武田軍 ◆──────◆
8万 15万
│
│
弓木城 敦賀港 一乗谷城 御山御坊 支城 富山城
─▽──────▽──────◆──────◆──────◆──────▽──
4万 28万 20万 2万 7万 8万
│ │
─┴───┐ ┌───┘
│ │
小谷城 桜洞城
▽ ▽
4万 5万
│ │
と、いうワケで今の状況はこんな感じ、
越前から能登半島に掛けて大軍を配置している武田軍を、
この後どうやって駆逐して行くかが問題になるのですが、
信玄、謙信いまだ健在、一乗谷城には勝頼が待機しています。
しかも旧徳川四天王までこの付近に駐屯している模様、どうしようか?
ま、それでも一気に桜洞城、富山城を攻略できたのは大きい、
「わたしの演説が功を奏しましたね。」
足利義昭が満足そうに頷いたところで以下次、
「謙信がツンデレ眼鏡っ娘じゃ無かったプー。道雪、なんとかするプー。」
「なんでわたしに言うんですか?」
あ、ギン千代がいるよね?
と脱線しそうなので今度こそホントに以下次回っ!
←
↑
□
→