無革新 「山名祐豊 プレイリポート」(その3)




     九州、四国制圧戦(1566年〜



南伊予の黒瀬城に駐屯する島津勢七万。
どうするよ? これまでも、たぶんこれから先も同じ事が言えるんですけど、
今回のリプレイは相手の3倍以上の兵力を戦場に連れていてっても、
勝てるかどうか解りません。そんだけ技術革新って大事なんだよ。
つまり七万の黒瀬城を落すには二十一万の兵力が必要って計算になります。
無理です。山名家の全兵力はようやく三十万に手が届いたばかり、
ちなみに現在の最大勢力である武田軍は七十万近くも兵力を蓄えており、
……二百十万という有得ない数字の兵力がないとまともに戦えないっつー事に、

   すまん、精神が壊れそうです。

挫けそうになる心を必死に支えつつ、目先の難敵をどうにかしましょう。
目先の難敵とは黒瀬城にいる島津勢七万、これ、いやぁどうしよう。
何も思いつかないな。そういう時は黙って時の流れに身を任せてみます。
もちろん募兵できるだけ募兵はしますし、前線以外の城からはガンガン兵士を輸送。

 「こっちも負けないんだプー。集めれば七万なんてあっという間プー。」

いや、だから七万じゃなくて二十一万必要なんだってば、
下手に攻めて大敗すれば復活はまず無理な数だからなぁ〜。
ここは慎重に島津ではなく違う勢力を倒しておこう。
人は之を「逃げた」と嘲笑うだろうが、こっちにはまともな技術なんて無い!
逃げて何が悪い、アホーっ!!
いま弱っている大友でも攻めてやる! けっ、

ま、負け犬の遠吠えでしかありませんが、
七万の兵で睨み合っていれば、アチラさんからも簡単には手を出して来ません。
島津軍は少しづつ四国を東進し長宗我部を駆逐していきました。
こっちの兵力は七万、だけど島津はどんどん成長してきます。どうしよう?

怖がっていても仕方ないので、とりあえず大友を攻めます。
それに今回は黒田官兵衛だけじゃない、
宇喜多直家、陶晴賢、吉川元春、小早川隆景、安国寺恵瓊、清水宗治、
いやん、すっげー強そうなラインナップ。
なんつーかオールスターチーム? ドリームチーム? 強すぎって感じ?
山口館に貯めておいた兵と月山冨山城から輸送した六万の兵力を持って、
我らがドリームチームは九州へとハリキッて突入。
なーに、大友方は今までの戦いで大きくダメージを受けている。
筑前筑後の立花山城は一万弱、豊前の城井谷城には一万五千程、
三倍とは言わないが約三倍の兵力で、これだけの武将で攻めるのだ。
勝つに決まって……。

 「味方部隊、壊滅!」
 「お味方が負傷いたしました。」

……なんだよ、これ?
さっきから伝令が引っ切り無しに本陣へと飛び込んできます。
もぅ、なんていうかガリガリ削られていく味方部隊。
それでも知識書でドーピングした官兵衛の混乱が決まってからは、
どうにかこうにか持ち直し始める山名軍。
なんつーか、莫大な被害を出しながら数の暴力で勝っているだけ、
六万の兵力では危なっかしく、吉田郡山城から救援の三万を投入。
立花山城、城井谷城の二つは気合と根性で攻略したのですが、
残った兵力は九万投入し二万、傷兵六万……。

 「殿! 島津と大友が同盟をした模様です。」

うっさいハゲ!(←誰?)
劣勢となった大友家は島津家と同盟を締結。
あれ? 前回もそんな話してなかった?
……っというのは、どうやらわたしの勘違い、今、同盟を締結したらしい。
ハッキリ言って傾きつつある大友家より島津家の方がヤヴァい。
大友より数段強いのは誰の目にも明らかです。
四国にいる七万の兵士の事もあるし、
本来彼らは九州が根拠地だし、

 「しかも島津の奴ら、火を噴く棒っきれを持っているプー。」

うん、島津家は鉄砲技術を上限まで取得している。
もちろん東国で巨大化している武田家も騎馬技術はMAX。
天下の六分一殿どころか三分一殿になった山名祐豊は?
技術? んなもん「足軽学舎」「鉄砲鍛冶」「鉄砲櫓」「灰吹法」しか無いよ。
ちなみに「足軽学舎」以外の技術は青い目の変な名前の人から教えて貰ったのさ。
どっちにしろ攻めるには適しない技術ばっかりだな、おい、
どーすんだよ、大友相手でもヒィヒィなのに島津も同時に相手すんのか?
えぇ? 官兵衛?

 「殿は黙っていて下さい!」

はい、ごめんなさい。
じぃぃっと地図を眺める官兵衛は何かに気が付いたように、
急に部下達に出陣の準備を始めるように指示をしました。
びっくりしたのは三分一殿こと祐豊。

 「え? どうしたナリか?」

説明しよう(←誰?)
いまでこそ長宗我部相手に四国まで遠征した島津家だが、
それまで大友、龍造寺と度々激しい戦闘を行っていた。
その為か、勢力の割には兵糧が乏しいのだ。
今回、大友家と同盟を組んだ島津家だが、そこが弱点。

弱りつつある大友家を攻めると島津家は救援を出す。
四国を攻める為に自分でも兵を出す。
こうやって戦闘を繰り返させれば兵糧が尽きるかもしれない。
そんだけ島津の兵糧は微妙な量しか無いのである。
つまり今回の作戦は、技術は何も無いけれど、
「山名家には兵糧がたっぷりあるぜ!」作戦なのですよ。

まず、大友、島津の攻撃を受けていた龍造寺家は衰退し、
北肥前村中城ひとつしか持っていない状態だったので、
これを火事場泥棒し優秀な龍造寺家の武将を吸収。

次に四国の島津軍が動き出したのを見計らって、
大友家の豊後府内城に攻撃開始、ここは無理をして大軍を動員した。
慌てた大友・島津連合は迎撃するために大軍を府内城へと向かわせた。
警戒した島津家はさらに各港の警備に兵士を輸送。
山名軍は一旦撤退を開始する。ここで大友、島津は大量に兵糧を消耗させる。

更に元龍造寺所領の村中城に兵士を蓄える。
島津軍はこれを警戒し長崎港、南肥前大村城に大勢の兵士を輸送する。
これでまた島津の兵糧は大きく消耗した。
もちろん、村中城に入った山名軍はチョコチョコと出陣し、
島津勢にチョッカイを出す事を忘れない。

んで、トドメはもう一度、大友家の府内城を攻めて島津の援軍を出させる。
四国から九州へと島津軍が帰ってくるところを見計らって、
四国は伊予に駐屯している山名軍が四国側の島津領で暴れる。
少数の兵力で敵領内に留まってみたり、
意味ありげに前線の兵士を他の城に移して見たり、
それに警戒して島津も兵士を動かしちゃうから兵糧がどんどん減っていく。

そろそろかな? 大友家の府内城を本気になって攻める。
もちろん被害はデカイ。デカイんだけど、ここは頑張る。
同時に四国側の山名軍は一斉に四国全土へ向けて出陣、
とにかく島津軍の部隊を出陣させまくる。
村中城からも大村城目掛けて出陣。
最初の何ヶ月かはコチラが押されていたけれど、
ついに、島津軍は青黒い雲が纏わりつくような状態に陥った。
島津家の兵糧が切れたのである。大反撃開始。
各地の山名全軍は島津家の城という城を攻撃。
兵糧が無い島津軍の部隊という部隊、城という城は、
凄まじい勢いで士気が低下していく、
画面表示で水色だった城の士気が次々と赤黒くなっていく様は、
なにかを暗示しているかのように不気味でした。
城の中では食べる物などなく、木の皮や雑草、軍馬まで食べているんだろうな……。

島津家の援護を得られなくなった大友家も
最初は抵抗を続けていましたが多勢に無勢、敢え無く降伏、
島津家も戦う事が出来ず勢力を一気に失い、あっという間に降伏。
こうして九州、四国全域は山名家が支配するところとなりました。
大友、島津、そして島津に滅ぼされた長宗我部家の家臣を吸収した山名家は、
天下の五分二殿と呼ばれるようになりました。

と、言ったところで以下次回。
それにしても島津、強かったなぁ。
まともに相手すると勝てる気しないもんな。


     対武田戦に勝機はあるのか?(1569年〜


天下の五分二殿と呼ばれるようになった山名祐豊。
おめでとう、ここまで来れるとは正直プレイしているわたしも思わなかったよ。
え? それじゃぁ、あと五分の三はどうなっているのかって?
そりゃ聞かなくてもわかるでしょ? 東国の大勢力である武田と、
どうにか生き残っている本願寺、鈴木、織田、南部、蛎崎だけ、
んで、それぞれの保有兵力は、

   武田 100万超
   山名  60万
   南部  12万
   本願寺  8万
   鈴木   4万
   蛎崎   4万
   織田   2万

こりゃ勝てないわ。
なんだよ武田家の兵力百万って?
「革新」における大勢力に対抗する時のセオリーは、

   【巨大になる前に叩く】

なのですが、十二分に巨大に成長した武田家には手遅れですよね?
さて、それじゃ、どうやって倒そうかねぇ?
これまでの経験から良い案が生まれるかなぁ?

まず、巨大に成ってしまった武田、上杉を倒す方法と言えば、
技術によって成長した防御力の高い足軽を前に出し、
技術によって成長した鉄砲または弓隊の戦法によって削っていくとか、
安宅船、鉄甲船による武田家の港を強襲作戦を採るワケですが、
残念ながら足軽も弓も鉄砲も技術は持ってませんし、
頼りの船も関船しかありません。

でも、ま、やっぱり海上戦のほうが良いよね。と言っても、
「騎馬隊とまともに激突するよりは関船で戦ったほうがまだマシ」
といった程度で、勝てるというワケではありません。
なにしろ武田家は、山名家が持っていない弓や鉄砲の技術まで持っています。
船上での戦いは弓や鉄砲が主役だというのに、この面でも負けているのです。

それでは島津家に使った兵糧作戦はどうだろう?
これも効き目は期待できないでしょうね。
山名家以上の領地を持つ武田家には、まだたっぷりと兵糧があります。
それに島津戦で必要以上に兵糧を使ったのは我らが山名家の方ですから、
兵糧の保有量でも負けているのです。

いや、まだまだ、もうひとつ武田に対抗する手段があったハズ、
例えば軍馬が無い拠点を集中的に攻撃する。
そうすれば武田軍は得意の騎馬隊では出撃できない。
確かに、この手段で武田、上杉と戦うのは非常に効率的で被害も少ないのですが、
前述通り弓や鉄砲の技術でも山名家は劣っていますし、
当然足軽技術も武田軍のほうがずぅっと上です。
(と思っていたら、実はコレ間違い。足軽技術は武田も皆無でした(汗))

兵力、技術、物資、領地、すべての数値において山名劣勢。
辛うじて同等なのは武将の質でしょうか?
では武将の能力から勝機を窺ってみましょう。
黒田官兵衛の固有戦法【火牛計】は非常に強力な戦法です。
ですが、問題は【火牛計】を使う事が出来る状態になる前に、
武田軍の騎馬戦法が炸裂するという事なんです。

騎馬技術【旗指物】の効果は闘志上昇速度+30%ですから、
コチラの闘志が上がるスピードより遥かに早いんですね。
あらかじめ【激励】等を駆使して自軍に有利な戦場を作ったとしても、
すぐに引っ繰り返されてしまうのは容易に想像できますね。

最後の手段としては罠と鉄砲櫓を大量に作り、
(鉄砲櫓は南蛮人に教えてもらったので取得済み)
とにかく守りながら勝機を覗うしか無いようです。

 「今回は難しい内容ばっかりだプー。」

ごめんよ、殿。

 「でも、もう少しで幼馴染なツンデレ眼鏡っ娘謙信に会えるプー。」

あ、そういえば、そんなバカな話もありましたね。
幼馴染の信玄、彗星のように現れた祐豊、
ツンデレ眼鏡っ娘謙信の胸中に秘めたほのかな想いは?
謙信をめぐる三角関係に決着はつくのか?
そして密かに謙信を想う大内義長はどうなっちゃうの?
というワケで次回はついに対武田軍!
天下と謙信(!)を賭けた壮絶な戦いに突入です(多分)