SOUU's CounterAttack 「曹宇 プレイリポート」(その5)




     蜀漢滅亡(241年〜


曹宇の名演技(?)によって油断した曹丕は、
「ギョウ」と「濮陽」の兵力を回復させ、何度も何度も「陳留」に攻め寄せます。
しかし曹宇軍には既に大量の投石車があり、弩隊の準備も万全なんです。
これじゃぁ、いかに兵力を回復させようが黄河を渡河できるハズも無く、
結局「濮陽」から単独で攻めるしかないワケで……。

 「あー、これじゃぁ、あっちに付いた方が良いかもしれないなぁ。」
 「何か言ったか? 仲達?」
 「い、いえ、なにも……。」

そんな君臣の事は置いといて、魏軍の動きを完全に封じた曹宇軍は、
「江夏」で粘る呉の若き俊才、陸抗を攻略すべくケ艾ら5万を派遣。
長江沿いにある「江夏」を攻略するには水軍が不可欠ですが、
水軍が大の苦手の曹宇軍にとっては道無き道を行くしか無いのです。
ケ艾って、そういうの得意でしょ?

 「な、なんと、山側から曹宇軍の奇襲ですかっ!?」

っと陸抗は驚いているようですが、
残念ながら曹宇軍としてはコレしか手段が無いんですよ。

 「……曹沖、噂通り智恵者のようですね。『江夏』に目を付けるとは……。」

出来る限り粘ろうとする陸抗には申し訳ないのですが、
「江夏」は無理にでも欲しい都市なんです。
実は「江夏」とお隣の「廬江」を攻略してしまえば、
強大と思われた呉の領地は長江より南しかありません。
しかも、さらに「廬江」のお隣の「柴桑」を攻略してしまえば、
その強大と思われた呉の荊州側と江東、江南側の補給線が切れてしまうんです。

現段階での曹宇軍の基本戦略は、魏の動きを「ギョウ」付近で止め、
呉の補給線を切り動きを封じる、その間に三国の中でもっとも小さい蜀を滅ぼす。
蜀を滅ぼしてしまえば南方に向けている戦力を東へ北へと集中する事が出来る。
つまり今の曹宇軍にとって蜀を潰すのが曹丕への復讐へのそして中国統一への近道、
そう考えていいと思うのです。

そんなある日「襄陽」に久しぶりの在野武将が訪れました。
ゲーム的に言えばズラ〜っと都市情報を見ていたら在野の欄に「1」って出てました。
つーか、ただ単に、わたしがずぅっと気付かなかったのかも知れませんが、
ま、いいや、それは誰かと見てみると祝融……南蛮王孟獲の奥様じゃないですか!

あー、そういえば何年も前に孟獲勢力は蜀漢の南蛮制圧に滅びたんだよね。
それから祝融はずっと彷徨っていたんでしょうねぇ。
話のネタとしても武将としても非常に優秀なのでもちろん登用する曹宇。

 「あたい達の国を滅ぼした諸葛亮とかいう奴に復讐したいんだけど?」

祝融の目的は諸葛亮への復讐、
多分、このゲームの諸葛亮は7回も孟獲を捕らえて南蛮の民を信服させるの面倒だし、
一回で滅ぼしてやろうかな〜っと南蛮制圧したんでしょう。
祝融はまだまだ、全然、思いっきりやる気マンマンです。

 「だろ? あいつはムカつく奴なんだ。なにが反骨の相だ? アホか?」

魏延も鼻息荒く祝融に同意、普段から性格的に合わなかったんでしょうね。
と、いうワケで蜀を攻めさせろや! と盛り上がる二人ですが、
まず予定通り「廬江」を攻めようよ、「江夏」から山の中を突き進んで陸戦で圧倒。
お次は「柴桑」これが大問題。船で行かないと攻撃できないのさ、
曹宇軍は水軍が大の苦手、言うまでも無く魏延と祝融も得意なハズがなく、

 「……えーと、面倒なので、誰かに任せるか。」

魏延と祝融は「襄陽」へと帰ってきて呉領「江陵」を攻撃、
諸葛恪が防戦に出撃、ちょっと手強いかな?
「長沙」や「柴桑」から次々と援軍が艦船やってきて、やっぱり大苦戦……。
だけど一人だけ元気な人がいました。

 「……諸葛? あいつの仲間? あたいの怒りの攻撃を受けなっ!!」
 「え? な、ちょ、まっ、知らないって、」
 「ふん、弱い、弱い、呉軍もたいしたコト無いねぇ。」

いやいや、違います、違いますってば、
技巧【投石開発】では呉軍に勝る曹宇軍は「廬江」にて必死になって【闘艦】を建造。
「柴桑」攻略を目論む曹宇軍の艦隊は呉軍の【桜船】の大艦隊に苦戦を続けたが、
最後には性能の差で最強の船【闘艦】を擁する曹宇軍が水上戦を制したものの、
「建業」からは続々と呉水軍が「廬江」奪回に襲来、撃退を繰り返す、
どうにか「柴桑」付近に上陸した文聘らはボロボロになりつつ攻略に成功。
呉軍が弱いなんて、言ったらダメです。

 「へぇ〜、あんたらも頑張ったんだねぇ。」

何故に他人事?
いやね、バージョン1.0の時は水上戦なんてした記憶も無いんですが、
なんか今回、すごい勢いで呉軍が艦船を出してくるんですよ。
撃退しても撃退しても、何度沈めてもすぐに長江を攻め上ってくる呉水軍、
さすがに我軍は水上苦手だと思ったので「廬江」の陸上から
お得意の【投石】によってダメージを与えつづけたんですが、
なかなか攻勢が止まず大苦戦しました。
まったく、なんだったんだ、あれは?

 「とにかく、これであたいらも『永安』から蜀へ侵攻できる。」
 「おぅ、そうだな『漢中』から攻めると激しい抵抗を受けるからな。」

そういえば、魏延も祝融も蜀、または蜀の南からやってきた二人、
蜀が曹宇軍に対して警戒しているのは十二分に理解しています。
しかし蜀と呉は同盟軍、呉と接する「永安」は軍事施設も兵力も手薄なのさ、
いやいや、それでも蜀の地は天然の要害に守られている、油断大敵だ。
「漢中」から「梓潼」へ攻撃すると見せかける陽動を掛けつつ攻撃しよう。

 「ほーら、馬超とか趙雲とか、強い奴は『漢中』へ向かったぞ。」

魏延はそれを確認すると祝融らと一緒に「永安」へと攻め上っていく、
慌てた蜀軍は「永安」「江州」から楊儀と李厳を出陣させ対応に当てます、

 「やーい、バカ楊儀、お前の母ちゃんデ〜ベ〜ソ〜!」

いきなり魏延は罵声を浴びせて敵を怒らせる作戦、
だと思ったんですが、

 「この裏切者め、アホ魏延は帰れ!」

あー、この二人、普通に仲悪いんだった。
怒った楊儀隊は突出、魏延隊と熾烈な殴り合いを始めるのですが、

 「よ、楊儀殿、お気持ちは十二分に解るのですが弩隊で殴りあうのは辞めた方が、」
 「止めないでくだされ、あいつだけは一発殴らないと気がすまないのです。」

ある意味計略成功なのか?
楊儀隊は当然ですがあっという間に壊滅、
残る李厳隊も孤立してしまうと何も出来ませんから壊滅、
二人とも敢え無く捕らえられてしまうのです。
んで捕虜として魏延と会うワケですが、

 「は、離せ、わたしは魏延などと会いたくないわ。丞相のもとへ帰るのだ。」
 「よぉ、久しぶりだな楊儀、バカで哀れなお前に良いコトを教えてやるよ。」

ニヤニヤと嫌らしく笑う魏延、

 「どうせ、孔明はお前なんて当てにしてないぞ。
  なんつったって、孔明の後継者にお前の名前は無いからな〜。あははっ」

え? うそ? 楊儀、茫然自失……。
そこに、すかさず仲間に誘う祝融、仲間は多い方が良い、

 「どうだい? あんたもあたいらと一緒に諸葛亮に復讐しないかい?」
 「いいや、そんなのウソだ、魏延と違ってわたしは賢いからな。」

どうにか我に返った楊儀は抵抗しますが、

 「あ、じゃぁ、自分、曹宇軍に投降しますわ。」
 「って、はぁ? 李厳殿、なんで?」
 「いやぁ、丞相への報告書、改竄しまくってたのバレそうなんですわ。」

李厳は後手に縛られていた縄を解いて貰いましたが、
魏延は嬉しそうに剣の刃を磨いています、
多分、楊儀は投降しない場合、魏延の都合により独断で処断される予定なんでしょう。

 「……えーと、じゃ、わたしも曹宇軍に加えて貰おうかな〜、なんて、」

山岳地帯を西へ西へと向かう魏延らは、待ち伏せを食らったものの、
その奇襲隊を率いていた孟達を捕らえ楊儀と李厳に続き配下に加えました。
しかも蜀に心服する前に滅ぼされ蜀に吸収されていた孟獲の仲間達もまた、
祝融の姿をみるや次々と投降してくる始末、

 「あんたら、うちの人しらないかい?」
 「姐さん、大王なら『雲南』にいて諸葛亮に顎で扱使われてますよ。」
 「……あんたたち、悔しくないのかい? あたいは悔しいよ。」
 「姐さん、自分達も悔しいです。悔しいです。」

なんか体育会系のノリですけど、
上手い具合に次々と仲間を増やしていく曹宇軍の面々、
目指す成都はすぐそこです。

 「つーか、劉禅、降服しないかな?」

だってさぁ「建寧」「雲南」まで行軍するだけで100日とか掛かるんですよ。
面倒臭いよね? すっげぇ面倒臭い。つーか面倒臭い。ぶっちゃけ面倒臭い。
だから降伏勧告してみるワケよ。

 「ここはわたくしめが行って参りましょう。」

とか姜維が言うので任せてみる。
でも魏延は不満顔、そりゃそうだ、
もし降伏に応じたら嫌いな諸葛亮が同僚になってしまう。

 「なぁ、一気に『成都』に殴り込み掛けようぜ。」

なんて不穏当な発言までしている。
うーん、必死になって抵抗されると予想以上の被害を受けるし、
何が嫌って「建寧」「雲南」が遠すぎるんだもん。
前回の孟獲リプレイで、十二分に苦労したから許してくれよ。
そんな願いも空しく、

 「ぜーったい嫌だ。ボクちんは皇帝様なんだぞ。負けてたまるかっ!」

予想外に頑張る後主に諸葛亮もビックリ、
だって、すぐそこに曹宇軍が来ているんですよ?

 「あの、民に犠牲が出るかもしれませんが、よろしいのですか?」

諸葛亮が弱腰になってるくらいピンチだというのに、
劉禅はまだまだ大丈夫だと思っているらしいです。

 「だいじょうぶ、丞相、雷落したりビームを撃ったりで反撃するんだよね?」
 「出来るか! ボケ!」

こうして「成都」は曹宇軍の手に落ちたワケで、
100日以上の長い道程を南蛮制圧しなければならなくなりました。
あー、すっげぇ憂鬱だ。魏延と祝融はまだまだ諸葛亮を殴れると喜んでいるけど、
コッチとしては時間もかかるし、兵糧も勿体無いし、面倒臭いし、

 「ふふふ、それならば、あたくしにお任せざます。」

やぁ、キミはまだ在野にいたんだね黄皓ちゃん。
三国志Xでは大変お世話になったよ。
今回は絶対登用しないけどっ♪

 「よーし、あたいらで諸葛亮をぶん殴るよーっ!」
 「おぅ、野郎ども、姐さんに続けーっ!!」

あんたらもバカだから来るな。
騎兵の得意な奴らで南の果てまで追撃し、
ヘロヘロ(筆者であるわたしが)になりつつ、ようやく蜀滅亡。

 「てへ、ちょっとしたボクちんのお茶目だよ。」

結局、劉禅は捕縛された後で配下に加わり、
主君に続く形で続々と蜀の武将達は曹宇軍に加わりました。
でもさ、諸葛亮、劉備の遺命はどうするの?

 「まぁ、目的は同じですからね、一緒に曹魏を叩きましょう。」

あー、そういう意味では同じだけど、
漢はもぅダメだよ、曹宇も曹操の血筋を引いているんだからね。

 「天下をひとつとし、その後でまた三分し、それで……」

その頃には君の寿命も尽きているから無理。

 「いよぅ、丞相、いや、いまは普通の文官だな、諸葛亮殿。」

そこに現れたのは魏延。
すっげぇニヤニヤしています。
曹宇軍で重用されている魏延はそこそこ偉いのです。
それに比べ諸葛亮は降将ですから、なんの官爵も持っていない。
つまり、いままでは自分の上司だったのに、これからは自分の部下、
ところが曹宇は何事も無かったかのように人事異動をはじめ、

 「いや、諸葛亮殿は頭が良いので、まず軍師になってもらいます。」

うん、曹沖も納得、

 「んで、いま空いている官爵は、え〜っと、」

なんか一覧表のずーっと上を探している曹宇、
魏延、泣きながら夕陽に向かって走っていきました。
彼には申し訳ないが、やっぱ諸葛亮は賢いからなぁ。
んで、祝融ですが、

 「あんた、無事だったんだね?」
 「おう、かあちゃんも元気そうだな。」

と、まぁ、幸せそうなので、ほっときましょう。
まぁね蜀が滅びたし、これで趙雲や馬超といった強力な武将が増えます。
いままで結構この二人には苦労しましたからね、
これからは曹宇軍のために働いてもらいましょう。
いやー、すっげぇうれしい、強いぜこの二人。

 「殿! 馬超様が亡くなりました!!」

ま、まぁ良い、
まだ趙雲が居るから大丈夫。
爺さんになっちゃったけど、
趙雲はもうちょっと長生きするハズだしね。

 「げほげほ、殿、お呼びでしょうか? げーほ、げほ、げほげほ、げーほげほ、」

あー、そぅ、あんたも死にそうなんだ。
…………お、お前らなんか、お前らなんか大嫌いだっ!!