南の国の大王は 「孟獲 プレイリポート」(完結編)




     ただ耐える日々(231年〜


江州を蜀軍に奪われ、魏軍は次々と成都へと攻め込んでくる。
なんか最初の思惑と全然違う展開になってきました。
魏軍の有り余る戦力は立派なモノで、
南蛮兵が見たことも無い兵器が盛り沢山でやってくるのです。
虎は火を噴くし、高いところから矢が雨霰の如く降ってくる、
やつら漢民族は化け物に違いない、そう恐れおののく孟獲軍、
魏軍はついに成都の目の前の「綿竹関」を破って、
そりゃもう正々堂々とやってきましたよ。

 「おのれ孔明!」

大王、それ全然関係ありません、相手は魏軍です。
だけど大王の怒りは収まりません。合言葉は「おのれ孔明!」なのです。
仕方ないので全戦力を魏軍との戦争に投入。
ここで魏軍を成都に入れてしまったら、また建寧まで撤退です。
つーか国力の差がありすぎてジリ貧です。
そのまま滅ぼされるのを待つだけ、それは避けなければなりません。
魏軍相手に大防戦を繰り広げている間、
江州を火事場泥棒で奪った蜀軍はまったり国力回復に勤しんでいる模様。
ムカつきます。ムカつくので魏軍を追い払ったら再度江州を攻略してやろう。
ところが魏軍の絶えるコトのない構成に成都の兵装が尽き万事窮す、
こりゃリプレイ失敗だな、蜀も滅ぶし孟獲も滅ぶわ、
筆者であるわたしが投げ出しそうになったその頃、
何故か魏軍の攻勢が緩みました。何故? なに? どうして?

全体MAPを眺めると、漢中狙いなのか何なのかよく解かりませんが、
なにやら赤い軍旗を掲げて西へ西へと進む一団を発見、
どこの山道を通ってやってきたのか知りませんが、
なんと呉軍が山中を西進し続けているのです。
魏軍が慌てて戻っていった理由は呉軍の大攻勢だったんですね?

 「見ろ、弟よ、魏軍がオレの武勇に恐れをなして逃げていったぞ。」
 「さすが兄ちゃん、強いぜ! カッコイイぜ!」

ホント何が起こるか解からない、
予期せぬ援軍によって一命を取り留めた孟獲軍は
成都周辺に軍事施設を建設し防備を調え、物資、兵力を回復、
魏軍の目が呉に向いている間に江州を奪回しなければ……、
いやいや、その前に生意気にも出陣してきた蜀軍を叩かねば……、

 「呉軍の動きが裏目に出ましたか、残念です。」

とか言っても奴は出陣すらしない、
当然またもや捕縛できない、合言葉は「おのれ孔明!」だけど、
とりあえず軍事力アップ、成都の防衛のために軍事施設ラッシュ、
魏軍が帰って来る前に出来ることをやっておく、
ありがとう呉の人々、お陰でかなりの回復を遂げた孟獲軍ですが、
……問題は諸葛亮なんだよなぁ。

城に籠って出てこない、城を攻撃しても捕縛出来ない、
それなのに配下武将は33人もいるんだとよ。
せっかく出撃してきてもその他の武将が
チョロチョロと出てきても嬉しく無いっつーの、
とりあえず今は呉が魏に対して優勢だけど、
国力を考えると何時かは呉が力尽きる、
そうなったら蜀は赤子の手を捻るより簡単に滅亡するだろう。
我が孟獲軍だってまともに魏軍と戦ったら持たない。
あー、どうすればいいんだろう?


     数ヶ月前にこの光景見たなぁ(233年〜


以前魏軍を撃退し捕らえた孟達を配下に加え、
カク昭をも心服させ配下に加えた、
次々と死んでいく南蛮の武将達の替わりに、
彼らを前線に引き連れていくしかないくらい武将が不足してきました。
それはそれで(頭が良いので)いいのですが、
このリプレイ序盤から当てにならない軍師として、
すごい勢いでボケ……活躍してくれた朶思大王も亡くなり、
兀突骨もゲホゲホ言い始めた、そう長くはないんだろうなぁ、
大王の下に集った南蛮の武将達がかなり減ったコトで、
孟獲はかなり寂しくなった気がしたのでした……。

とりあえず、このまま劣勢が続けば、
いつかは再び建寧まで退かなければならない、
建寧まで退けば、今度こそ成都まで戻って来れなくなるだろうし、
永安、江州しか持っていない蜀は魏に滅ぼされるだろうね。

ここはどうにかして成都に留まる必要がある、
目の前の綿竹関を魏軍から奪い取り防備を固める、
その間に成都では徴兵をし、訓練をし、兵装を整える、
さすが大都市、腐っても大都市「成都」です。
武将もそこそこ整っている為、あっという間に5万の兵力まで回復、
その兵力を持って蜀に火事場泥棒された江州を奪回、
どうせ引き篭もって出てこない孔明を、
どっかで間違って捕らえないかとワクワクしていたが、
えぇ、そりゃもう何事もなく江州攻略、
ごく普通に攻略、頭に来るくらい普通に攻略、

 「兄ちゃん、やっぱり逃げられたっぽいよ。」
 「この撤退は次へ布石です。」

だから無双じゃないんだからスルスルと逃げるなよ孔明……orz
蜀漢最後の都市は永安、残存兵力は5000程度、
永安付近に部隊を派遣しては出てきた蜀将を捕らえて、
そのうち孔明が出てこないかという耐久レースに変更です。

 「でも、多分出てこないよ、あいつ、」

不安の声をあげる孟優、
うん、筆者であるわたしもそう思う、
おそらく大王もそう思っていることであろう。
あー、かなり失敗チックな雰囲気、
魏は強いしなぁ……。


     魏の南征に屈する(224年〜プレイ終了)


ダメだ、ダメ過ぎる、
蜀を滅ぼして武将を大量ゲットしなければ無理です。
魏軍が本気になって攻めてきました。
これまで善戦していた呉軍もここ最近連敗続き、かなり劣勢です。
んでついに成都へ殺到する魏軍、ジワリジワリと追い込まれ、
何が悪いってウチらの頭が悪い。
こればかりはどうすることも出来ないんだよね。
計略に掛かって撤退する部隊もあれば、
混乱してなかなか復活しない部隊もあるし、
火の中で次々とダメージを受ける部隊も続々出現、

攻め込んでくる数万単位の魏軍に対して防衛施設で守りつつ、
幾度と無く撃退はしているんですが、
こんだけダメージを受ければさすがにきつい、
防衛施設も無料で建設できるワケでもなく、
兵装も不足、兵士も不足し始め江州まで撤退しました。
今度は江州で魏軍に対する防戦を繰り返し、
永安に引きこもった蜀軍5000を挑発し、
わずかに出撃してきた2500の兵を撃破する、
これを毎ターン繰り返しているのだが、
蜀の武将を誰一人捕らえられない。
蜀に対しては優勢というか、いつでも滅ぼせるのだが、
魏に対してはジワジワ押されている雰囲気、
問題は孟獲軍の諸将が次々と死んでいっているんだ。

なぜ? 何故こんなに次々と死んでいくの?
そう、諸葛亮に南征されて、
演義ならほとんどの南蛮の武将は戦死しているんだよね。
もう蒋エンが夜空を眺めて、

 「あれも、これも、ああ、あの星もヤヴァいですよ大王。」

とか言ってるの、実際次々と死んでいく仲間達、
そうか孟獲軍で天下統一を目指すには蜀を滅ぼすしかないんだな。
蜀を滅ぼして武将を手に入れないと孟獲軍はどんどん武将が減っていく。
今更だけど、そう思った大王。だけど蜀を滅ぼせばリプレイ失敗。
困ったもんだ。どうすることも出来ない。
守り続けて何とか孔明を捕らえたいのだが魏軍、
成都に6万、梓潼に7万、その向こうの漢中には5万という大軍が……。
ありえない、もう守りきれない、対する江州には孟獲軍1万弱、
限界だ、こりゃ仕方ない、

   ……リプレイ失敗だなぁ。

というワケで今回のリプレイはリタイアです。
このまま数年続けても何も進みませんでした。
建寧に篭ればもうちょっと持つんだけどね。
ちなみにセーブして最後の蜀の領地、永安を攻略したところ、
劉禅も諸葛亮も捕らえることが出来ました。

 「お久しぶりですね大王。」

捕らえられた孔明、だけどニヤニヤして孟獲を見ている。
言いたいことは解っているさ、

 「ある意味、わたしの勝ちですね。」

まったくそのとおり、
予想外だし計画不足だし、
こんなに苦労するとは思わなかった。

 「わたしの言った通り、あの敗戦は次への布石だったのですよ。」

そうだったのかなぁ?
ま、試しにこの後、蜀の武将達を仲間に加えて少し戦ってみたのだが、
魏に対して押し返し始めました。とりあえず漢中を攻略したし、
長安まで攻め上れば天下は自ずと見えてくるでしょう。
勝利条件は3度でも諸葛亮を捕らえることが出来たら成功ってのが、
ちょうど良い難易度になるかもしれません。
それだったら可能性あるんですよ。たぶん、
結果として諸葛亮を1度だけ捕らえた……情けない。

さて、気を取り直して次は当サイトの掲示板にリプレイ案を書いて下さった、
綾女桜さんの案で曹宇リプレイをお送りしたいと思います。
残念ながら曹宇が君主というシナリオは無いので、
曹宇を新武将で作成し乱世に放り込んでみたいと考えております。
最後に、情けない結果に終わって申し訳ありません……。