白爺「朝倉宗滴 プレイリポート」(完結編)




     その爺、戦慄(1558年5月〜


実りの季節、秋、水田からは多くの米が収穫され、
朝倉家の兵糧米も充実しております。
前回の津軽家リプレイとは大違い軍資金も兵糧もいっぱい。嬉しい。
これで爺様も存分に戦う事ができるのですが、

 「殿、爺様、たいへんじゃ!」

義景の叔父、朝倉景紀が室町御所へと飛び込んできました。
いつもは一門衆ということで率いる兵士の数が多く結構便利なんだよね、叔父さん。
いやいや、そんなことはどうでもいい、何が大変なのさ?

 「因幡但馬の山名家、播磨の赤松家、四国を制した三好家が
  我らを包囲し一斉に攻撃を始めたのじゃ!」

いわゆるひとつの包囲網って奴です。

 「なんとっ! じ、爺様、どうしたらっ!?」
 「既に対応は考えておりますぞ。」

焦る義景ですが、爺様はいたって冷静。
さすが朝倉の白い悪魔と異名をとる爺様です。

 「爺様、なんでもよい、この危機を乗り越えるのじゃ!」
 「イエス、マイ・ロード。」

爺様は、秀吉や柳生宗厳に本願寺顕如ら、足軽隊のエキスパートを引き連れ
一旦、一乗谷城へと入城しました。
一乗谷城にはあらかじめ募兵しておいた兵力10万余が蓄えられており、
爺様たちは大軍を率いて西進を開始したのです。

ようやく因幡但馬の国へと辿りついた爺様軍団は、
迎撃に出陣した山名軍と遭遇。

 「足利将軍家を蔑ろにし天下を乱す朝倉軍を倒すのだプー。」

あら、懐かしいキャラが現れたもんだプー。
しかし、爺様はそんなこと関係ありませんので何の影響もありません。

 「朝倉家に害成す者は誰であろうと爺が倒すのじゃ!
  宗厳殿、いつでも燕飛の技を出してくだされ。」

家宝によるドーピング無しでも武勇105を誇り、
所持戦法も「燕飛」をいう強力なモノを持つ柳生宗厳。
彼が刀を抜くと大地は割け、空はふたつに切り裂かれるのです。

 「おのれ朝倉軍め、これは新技術に違いないプー。」

いや、技術あんまり関係ないし、
とは言え、朝倉軍と交戦した山名軍は瞬時に消滅。
城へと逃げ込む山名の将兵、それを追いかける朝倉軍。
まさに地獄絵図、これ以上ない恐怖。

 「来たぞ、朝倉の白い悪魔だ! 城門を閉めろ!」
 「待ってくれプー。まだ城に入ってないプー。」

おいおい、城主様がまだ城に入ってないぞ。
山名の兵士諸君。

 「いいや、あれは朝倉の白い悪魔の策略に違いない。
  なにしろウチの大将は……なんか特技あったっけ?」

ありません。口癖がプーで新技術に興味がないだけです。
とどのつまり、この乱世、普通には生き延びられません。
城門の前でプープー言ってるその人が、あんたらの大将です。

 「助けてくれプーっ!!」

その日の夜を境に鳥取城の牢獄からは
助けを求めるプーの声が聞こえるようになったのでございます。

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ところ替わってコチラは播磨の姫路城前、
朝倉家に対し反抗の狼煙をあげた赤松家もまた朝倉軍の猛攻を受けていました。
こちらには信長やら光秀やら鈴木重意、滝川一益といった鉄砲が得意な人たちの集団。
足軽技術を研究しまくった朝倉軍は、次にお遊びで鉄砲技術を伸ばしてみました。

いや、お遊びで技術革新って相手をする方はすっげぇ大変です。
野戦になっても鉛の銃弾に襲われ、城に逃げ込んでも毎日のように鉛の銃弾に晒される。
朝倉の白い悪魔こと爺様じゃなくても朝倉軍は恐怖の軍団となったのです。

こうして山陰をひたすら西へと駆ける爺様部隊と、
山陽をひたすら西へと撃ち抜く信長部隊がそれぞれ武功を挙げていきます。
気がついたら包囲網に参加した大名家はほぼ壊滅、
包囲網はあっけなく崩れ去ったのでした。


     その爺、伝説(1560年6月〜


尼子家が戦意喪失し降伏。
周防長門に残る大名家である毛利家も領民に危害が及ばぬよう降伏しました。
四国へと逃げ込んだ三好家に対しては、
試しに研究してみた鉄甲船を使って海戦を制し、
四国上陸さえしてしまえば爺様率いる足軽軍団に、
はたまた信長率いる鉄砲軍団に対抗することも出来ず後退を繰り返します。

三好長慶が失意のうちに死ぬと松永久秀が三好家の実権を握るものの、
朝倉軍には三好であろうが松永であろうが関係ありません。
松永久秀は最後まで必死の抵抗を見せますが、
朝倉の白い悪魔に城を取り囲まれ、

 「き、貴様、何者だ! どうやったらこんな戦い方ができるのだっ!?」
 「ふふっ、ワシはあくまで、爺じゃからな。」

意味深な事をサラリと言ってますが、
ま、そんなの気にしたって仕方ありません。
あっという間に四国を制圧した朝倉軍が目指すのは九州。

当時、九州では大内、龍造寺、大友、島津が九州の雄を賭けて激戦中。
つまり朝倉軍を相手にまともな抵抗も出来ぬ状態だったのです。
そんな状況をグダグダ書いても意味ないでしょ?
だから、一言で片付けちゃう、九州も制圧、っと、

これで残ったのは甲信地方と関東を制した武田、
越後から東北南部を有する上杉、東北北部に割拠した南部、
蝦夷に取り残された蠣崎の4勢力、
そのうち武田は朝倉家と同盟を組んでいます。

九州制圧した頃には武田と連立政権樹立かなぁ〜?
っと思ったのですが武田の伸びが悪く期待ハズレ。

爺様軍団と信長軍団はそれぞれ越中富山城へと入城し、
上杉家の越後春日山城を強襲、その後も北へ北へと進む朝倉軍と、
上杉家が深刻なダメージを受けたのに便乗し北へ北へと進む武田軍は、
西陸奥へと南部家を追い込みました。
上杉、蠣崎は既に降伏し、南部家だけが抵抗勢力として残ったのです。

 「この戦いで全てが終わるのだな。爺様。」
 「はい、これで天下は義景様の下に治まるでしょう。」

義景と宗滴は北の空に見える石川城を眺めていました。
長い戦いだったが、その大半は爺様の八面六臂の活躍で朝倉軍は勝ち続けました。
その戦いがいまココに終わろうとしているのです。

 「爺様、これまで苦労を掛けたな。」
 「何を仰います、爺は義景様の命に従ったまで、」

ん? そうだったっけ?

 「この戦いが終わったら、爺様もゆっくり出来るな。」
 「そうですな……。」

1567年9月、宗滴の齢九十一、仕官してから七十六年。
西陸奥、石川城を攻城中、朝倉の白い悪魔は静かに息を引き取りました。
その次の月、1567年10月、
南部家は滅亡し天下は義景の下に治まったのでした。

 「爺様、ここまで生き延びたと言うのに
  何故、ワシの天下を、朝倉の天下を見ずに逝ってしまわれたのだ?」

津軽の地は秋を向かえ米の収穫に忙しい時期。
秋晴れの空を見上げ一人呟く義景に宗滴は答える事なく、
浄土へと向かい旅立ったのでした。

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つーか、あと1ヶ月長生き出来なかったのか、爺様!?
こうなったらポリシーを捨ててロードしてやろうかと思ったのだが、
こういう終わり方もA4サイズっぽくていいのかも……。

それにしても爺様、享年九十一、大往生ですねぇ。
途中までは寿命延長の家宝を上手い具合に手に入れていたのですが、
後半、どーも僧侶が来ても寿命延長の家宝は持ってこない。

試しに季節が変わる前にロードして寺を大量に建ててみたのだが、やっぱりダメ
何故に急に持ってこなくなったのか?
それも当サイトらしい偶然なのかもしれません。

【革新】では成功した爺様存命リプレイ、
残念ながら【天道】では失敗に終わりました。

しかし強かった。爺様はメチャクチャ強かった。
官位や家宝のドーピングをさせていたので足軽適正S、統率100越といった化物っぷり、
常に前線で戦いを指揮してくれました。
【天道】では顔グラが変更になってカッコよくなった爺様。
でも白髪も髭も見えないんだから「白爺」ってタイトルもどうかと思ったのですが、

   ま、いっか、あくまで、爺ですから……。

次回もなんらかのネタプレイをでお会いしたいと思います。
なにやろうかな〜?


     〜〜〜主な出来事〜〜〜

   1558.09 朝倉包囲網が発生。

     .11 山名家の鳥取城(因幡但馬)を攻略する。山名家滅亡。

     .同 赤松家の姫路城(播磨)を攻略する。赤松家滅亡。

    59.01 浦上家の天神山城(備前備中)を攻略する。浦上家滅亡。

     .05 尼子家、降伏。

     .09 毛利家の吉田郡山城(安芸備後)を攻略する。

     .12 毛利家、降伏。

    60.06 三好家の湯築城(北伊予)を攻略する。

    61.11 三好長慶が死亡し松永久秀が後継する。

     .同 四国を制圧する。松永家滅亡。

    62.02 大友家の城井谷城(豊前)を攻略する。

     .07 大内家の立花山城(筑前)を攻略する。大内家滅亡。

     .09 朝倉義景、征夷大将軍となる。

     .11 龍造寺家の村中城(北肥前)を攻略する。龍造寺家滅亡。

    63.01 有馬家、降伏。

     .04 大友家の柳川城(筑後)を攻略する。

     .07 大友家、降伏。

     .11 相良家、降伏。

     .同 島津軍と府内館付近(豊後、北肥後の国境あたり)で交戦。

    64.01 島津家の府内館(豊後)を攻略する。

     .05 島津家、降伏。

     .10 上杉家の春日山城(南越後)を攻略する。

    65.08 上杉家の新発田城(北越後)を攻略する。

     .同 武田軍が北進を開始。

    66.07 上杉家、降伏。

    67.05 蠣崎家、降伏。

     .09 南部家の石川城(西陸奥)を攻略中に朝倉宗滴が死去。

     .10 南部家の石川城(西陸奥)を攻略する。南部家滅亡。

     .同 武田家との連立政権を樹立し天下統一とする。