奥州乱るで心も乱る「津軽為信 プレイリポート」(その1)




     奥州乱るで心も乱る(プレイ前)


とりあえず天道発売から1ヶ月経過しました。
「攻城櫓」が強かったり、「支城」と「武家町」を利用した無限募兵など、
様々なテクニックが編み出され、そしてネット上へと漏れ伝わって来ました。
わたしも「天道」のユーザーの一人として、そういったサイトを見たりするんですが、
ほんと、皆さん様々な攻略法を見つけるもんだな〜と感心します。

では、わたしもそれなりに「天道」に慣れたのかと言うと、
自分では全然慣れたって感じがしないのよ。
いちおー初級とは言え毛利家で天下統一はしているんですが、

 「よーし、上級で弱小勢力を使ってやるぜ!」

……なんて、とても思えない。
自分より大きな勢力とまともに戦って戦況をひっくり返すコトが出来るのか?
【革新】だったら、なんとなくひっくり返せそうだけど、
それが「天道」だとすっげぇ自信無ぇの。

   多分、もうちょっと練習が必要なのかも、

そんな感じで選んだのが「群雄覇権モード」の「奥州、乱る」だったりします。
担当する大名家は、やっぱり地元大名を選びたいよね。
というワケで「津軽家」を選びました。

ちょっと待て「群雄覇権モード」って何ぞや?
うん、「天道」持っていない方には説明が必要になるね。
「全国モード」はお馴染みの日本地図がどどーんと戦いの舞台になる。

「群雄覇権モード」では特定の限られた地域の中で、
有力勢力同士がある程度の技術を持っている状態から始まる、
仮想シナリオでドラマチックな展開が期待されるモードなのさ、

ちなみに他にはどんなシナリオがあるのか、
今回使用する「奥州、乱る」もあわせて簡単に紹介しよう。

  ・「瀬戸内の覇者」1560年1月スタート
   (自勢力以外の全てを滅ぼす)

    毛利元就    周防長門、出雲石見、安芸備後
    尼子経久    因幡但馬
    宇喜多直家   肥前備中、播磨
    三好長慶    讃岐、阿波
    長宗我部元親  東土佐、西土佐、北伊予、南伊予

  ・「三つ巴と六文銭」1570年1月スタート
   (自勢力以外の全てを滅ぼす)

    上杉謙信 北越後、南越後、岩代、磐城
    武田信玄 北信濃、南信濃、甲斐
    北条氏康 下野、日立、下総、安房上総、相模伊豆、武蔵
    真田幸隆 上野

  ・「九州三国志」1580年1月スタート
   (自勢力以外の全てを滅ぼす)

    大友宗麟  筑前、豊前、豊後
    龍造寺隆信 北肥前、南肥前、筑後、北肥後
    島津義久  南肥後、日向、大隅、薩摩

  ・「不如帰の行方」1590年1月スタート
   (自勢力以外の全てを滅ぼす)

    織田信長  飛騨、美濃、北近江、南近江、尾張
    豊臣秀吉  丹後若狭、丹波、摂津、山城
    徳川家康  三河、遠江、駿河
    本願寺顕如 加賀、能登、越中
    鈴木秀重  河内和泉、紀伊
    松永久秀  伊賀大和、伊勢志摩

で、今回プレイするのが、

  ・「奥州、乱る」1600年1月スタート
   (自勢力以外の全てを滅ぼす)

    上杉景勝 南羽前、南陸前
    伊達政宗 北陸前、陸中
    最上義光 北羽前、羽後
    南部信直 東陸奥
    津軽為信 西陸奥

何故か知らんが、
南部晴政や大浦為則といったこの時代には
既に亡くなっている武将も姿を見せる仮想シナリオなんだけど、
上杉謙信はもういない、戦力的にそこそこバランスが取られてるっぽい。

そこでプレイする上で問題になってくるのが難易度。
もうちょっと練習が必要と言っても、どうせ最終的には上級やるんだし、
ま、試しに「上級」でプレイしてみましょう。

あぁ、そうそ仮想シナリオなので「寿命なし」「討死なし」「歴史イベントなし」になる。
その上で仮想息子、仮想姫も「なし」にしておいた。
それではゲームスタートと行きましょう。


     津軽家の独立(1600年1月〜


立派なあごひげを蓄えたひとりの大男が大浦城から村々を見おろしていた。
彼の名は津軽為信、その風貌から「鬚どの」と呼ばれる北の地の謀将である。

津軽において南部家臣「石川高信」を奇襲により討った彼は、
南部家から独立し十数年という歳月を掛けて津軽を統一した。

しかし、津軽の地は冷たく痩せた大地が広がり、冬には雪に閉ざされ、
春にはその雪解け水が洪水を起こし田畑を痛めつける。
津軽家の未来はそれほど明るくはなかったのである。

彼は宿敵南部家を、そして奥州の群雄たちを倒し、
津軽の民に平穏をもたらす為に立ち上がるのであった。

その立ち上がった津軽為信と家臣たちの能力値をみていただこう。
はっきり言って為信本人と息子である信板、
軍師を務めたという沼田祐光以外は微妙なステータスだとわかる。

     武将名   統率 武勇 知略 政治 足軽 騎馬  弓 鉄砲 兵器 所持戦法

     津軽為信   82  72  95  93  C   C   D   D   D  離間
     大浦為則   39  28  59  67  A   C   D   B   S  鼓舞

     津軽信枚   68  61  73  83  C   B   D   D   B  騎馬強化
     沼田祐光   69  47  83  78  B   C   B   C   A  同討

     小笠原信浄  55  60  64  41  D   D   D   C   B  連撃之一
     兼平綱則   63  57  69  59  C   D   D   D   B  威圧

     森岡信元   64  68  21  17  D   B   D   D   C  突撃之二
     浪岡顕村   28  26  35  63  C   D   D   D   D  槍衾之二

「群雄覇権モード」なので奥州の統一が目標とは言え、
対戦する相手は出羽の驍将「最上義光」、独眼竜「伊達政宗」と強敵揃いだ。
とても簡単に倒せる相手では無いのである。

為信は早速、困窮を耐える津軽の地に市や水田を建設し国力の増進を急いだ。
家臣たちも政治が得意な者はそれに従い、政治が不得手な者は街道敷設に尽力した。
そこそこの収入が得られるようになると兵を募り、
宿敵である南部家に対抗するべく東陸奥への進出の機会を窺うのであった。

基本的に森岡信元に街道を敷設やら軍事施設を建設をさせ、
他のメンバーは森岡信元を護衛しながら南部領内へと侵入を試みる。

 「殿、南部軍が迎撃に出陣したとの報が入りました。」
 「そうか、思ったより早かったな。」

土埃を巻き上げ駆け込んでくる南部騎馬隊は精強である。
これに対するのは為信らが率いる足軽隊。
どう見ても津軽軍に勝機は無いように思える。

次々と騎馬兵に衝かれ斬られ倒れ逝く味方の兵達、
しかし為信や祐光の計略系戦法が決まれば形勢は逆転するハズだ。
戦法を使うために闘志が貯まるのを待つ……。

 「時は満ちた、喰らうが良い『離間』じゃーっ!」

ところが南部信直がその計略を見破るではないか、

 「ふ、見破ったり。」(かきーん)
 「ウソ〜んっ!!」

津軽軍の足軽隊は壊滅、街道敷設中の森岡工作隊も蹴散らされる。
こうして津軽為信による民の平穏を守る戦いは終わるのだった……。

     あれっ!? 負けちゃったよ、おい。

 「……祐光、昨日こういう夢を見たのじゃが、これは不吉な前触れかのぉ?」
 「それは不吉ですな、殿、」

     え? 夢オチ?

ま、いかに知略が高い為信でも戦法を失敗することもあるだろう。
まさかいきなり弾かれるとは思わなかったが、
いわゆるひとつのデータロードをしてもう一度プレイする。
今度は慎重に行こう。

 「殿、南部軍が迎撃に出陣したとの報が入りました。」
 「そうか、思ったより早かったな。よし工作隊は砦を建設せよ!」
 「ははっ!」

迫り来る南部騎馬隊は砦を破壊し津軽軍へと突入して来る。
その勢いはやはり凄まじいっ! だが、しかしっ、

 「夢では弾かれたが、現実ではそうは行かんぞ、そーれ『離間』!」
 「ふ、見破ったり。」(かきーん)
 「がーん、何故だーっ!!」

津軽軍の足軽隊は壊滅、砦を建設中の森岡工作隊も蹴散らされる。
こうして津軽為信による民の平穏を守る戦いは終わるのだった……。
って、簡単に終わらせるかっ! 再度ロード。

砦を建設し終えた時点で一度撤退。
国境沿いで激しく町並を奪い合う津軽と南部の両軍。
イベントで九戸実親が南部家から津軽家へと裏切るのだが、
それでも南部軍の勢いは強烈だ。

 「殿、このままでは夢の通り敗れますぞ!」
 「こうなったら計略など二の次じゃ! 槍衾を繰り出せ!」

浪岡顕村に命じ「槍衾之二」を繰り出すが、

 「我が軍の『馬鎧』の技術を知らぬのか? 足軽戦法なぞ怖くない!」

南部家、強ぇぇぇーっ!!
えぇい、こうなったら仕方がない、
大浦城へと残してきた守備兵も全部戦線に投入する。
一度や二度の計略を弾いたくらいでいい気になるなよ!

 「ふ、見破ったり。」(かきーん)

えぇぇっ!!

 「殿、物見から火急の知らせです。
  最上軍が南部家の九戸城を攻撃中とのこと!」

津軽、南部両軍が死力を尽くして戦っているのを、
傍目で見ていた最上軍が火事場泥棒をして勢力を伸ばしているではないか!
なんて老獪な戦い方なんだ、

 「殿、感心している場合ではございません。」
 「どうした祐光。」

祐光曰く、

 「最上は上杉と同盟を結んでおります。
  上杉は伊達を滅ぼしたとの事、最上は南部を滅ぼしたのち、
  我らを攻撃してくるに違いありません。」

あらららら? なんか全然勝ち目が無さそうなんですけど、
やっぱロード? いやいや、そんな小手先を替えただけでは
この劣勢をひっくり返すのは難しい。

 「えぇぇぃ、祐光。最初からやり直すぞ!」
 「それが御賢明かと存じます。」

ホントすみません、上級を甘く見過ぎてた。
これはちゃんと本腰を入れてプレイしなければ勝ち残れないぞ。


     津軽家の新たな旅立ち(1600年1月〜


立派なあごひげを蓄えたひとりの大男が大浦城から村々を見おろしていた。
彼の名は津軽為信、その風貌から「鬚どの」と呼ばれる北の地の謀将である。

津軽において南部家臣「石川高信」を奇襲により討った彼は、
南部家から独立し十数年という歳月を掛けて津軽を統一した。

しかし、津軽の地は冷たく痩せた大地が広がり、冬には雪に閉ざされ、
春にはその雪解け水が洪水を起こし田畑を痛めつける。
津軽家の未来はそれほど明るくはなかったのである。

彼は宿敵南部家を、そして奥州の群雄たちを倒し、
津軽の民に平穏をもたらす為に立ち上がるのであった。

 「殿、なんか同じような場面を見た記憶があります。」
 「祐光、それはデジャブと言うのだ。気にする事ではない。」

津軽家にとって最大の敵は南部家、
為信は南部家を倒すために出来得る事の全てを行う必要があった。
その手始めの仕事は最上家との同盟である。

史実でも最上義光を通じ使者を豊臣秀吉の元へと遣わしているようだ。
やはりここは最上家と友好関係を築いた方が得策であろう、
これで大浦城を守る兵力を考える必要がなくなった。
あとはどうやって精強たる南部騎馬隊を退けるかである。

 「祐光、我らと南部家を比べた時、我らが南部家に勝っているのは何だろう?」
 「は、殿をはじめ家臣一同兵器適正が高うございます。」

ならば兵器を使って戦うのが一番だろう。
そう考えた為信は早速、工房建設の指示を出した。

とは言え「攻城櫓」をひとつ作るのに金4000を費やす、
これは津軽家の財政に大きな影響を及ぼす額であった。
事実、季節毎にようやくひとつを作るのが精一杯だったのである。

ただ、兵器以外にも明らかに前回と違う点がある。
それは在野武将を登用する際の武将の質だったりする。
「群雄覇権モード」では、その地方の有力大名家が登場するのだが、
それ以外の大名家の武将たちは浪人として登場する。

津軽家の本拠地である大浦城で武将を探索すると蠣崎家、戸沢家の武将を発見できる。
戸沢盛安、蠣崎季広、蠣崎慶広を登用することに成功した。
また、最上家の所領である羽後で探索すると安東家の武将が見つかるのだろう。
運良く最上家に登用されなかった安東愛季を登用する事ができた。

     武将名   統率 武勇 知略 政治 足軽 騎馬  弓 鉄砲 兵器 所持戦法

     蠣崎季広   68  49  76  79  C   D   B   D   D  弓強化
     蠣崎慶広   70  50  72  85  C   D   A   C   D  斉射之三

     戸沢盛安   85  90  70  55  C   S   B   D   A  突撃之極
     安東愛季   78  69  84  87  B   D   A   C   B  同討

これで武将の質は十分、攻城櫓さえ出来れば南部家に攻勢を掛ける事が出来る。
軍資金や兵糧に余裕はあまり無いが、南部家を滅ぼし三戸城を手中にすれば、
持ち直す事が出来るだろう、と言ったところで今回はこれまで、

 「どういうことだ祐光、こんな中途半端な終わり方でいいのか?」
 「は、殿、ここまで随分と時間が掛かっておりますので致し方ないかと……。」

次回へと続きます。
次回からはもうちょっとマジメに行きたいねぇ。