降り注ぐ矢は雨の如く「毛利元就 プレイリポート」(完結編)




     毛利包囲網からの脱出(1556年9月〜


リプレイの前にちょっとお話を、
2009年10月8日に「信長の野望・天道」のアップデート(Ver1.01)が公式サイトで公開されていました。
まだの方は早速アップデートしときましょう。

さて、「ここのところリプレイに更新ないぞ!」
「アネルギア2だか何だか知らないが、ここは三国志やノブヤボのリプレイサイトじゃないのか?」
とお怒りの皆様、ホント申し訳ありません。
どちらも趣味なんでプライオリティの優先度、甲乙つけがたいんです。
しかーし、天道だってやってました。
ほら、ちょっと遅れ気味だけどリプレイも書いたよ。

無駄話はここまで、
毛利軍の順調な天下統一への道が塞がれてしまった。

いや、順調だからこそ起こるべくして起こったんだよな、コレって、
いわゆるひとつの毛利包囲網ってヤツです。
えぇ、憎いあんちくしょーです。
京の都へ修学旅行気分でやってきた毛利三兄弟&パパ上、
気がついたら周囲は敵だらけ、さぁ困ったぞ。

 「父上、ここはまず……、」
 「太秦映画村には行かんぞ。隆元、」

そんな事、言ってる場合じゃない。

 「誰がそんな事を言いますか!」
 「お、じゃ、ちょっとはマシな意見が聞けるんだろうな。」
 「もちろんです。」

そうです。
百万一心、皆で力を合われば何事も成し得るんです。
さぁ、兄弟力を合わせてこの苦境に立ち向かうべく意見を述べてみなさい。

 「守りを固めるのです。ここは引き篭もりましょう。」
 「引き篭もったからと言って美少女は助けに来ないぞ。」

アパートの隣の部屋に高校時代の後輩が住んでいるという事実もありません。
そう、もはやこれが、このリプレイ自体が陰謀なのです。
そして毛利リプレイ中、妙にNHKを引っ張るなぁ〜と思っているあなた!

   正解です。個人的に好きなんです。
   なんか他人とは思えないんです。

 「父上、兄上、鈴木家に最早戦う力はありません。
  無駄な血を流さぬよう、降伏勧告をしてみたらいかがでしょう。」

隆景、なんて素晴らしいアドバイスでしょう。
弓木城(丹後・若狭)へと侵攻してくる朝倉軍に対し砦を建築し守りを固め、
天神山城(備前・備中)へと海を渡って攻め寄せる三好軍に対し
弓隊の流れるような毛利三兄弟専用戦法「天弓」の連鎖でなんとか押し返す、

そんな防戦一方の展開で兵力を動員する事無く敵を減らす。
まさに「ぐっじょぶ」です。一筋の光明ってヤツです。

織田軍に対しては長島城(伊勢志摩の支城)へと兵を集結させ対応、
斎藤軍に対しては室町御所のすぐそばにいる諸勢力である
「穴太衆」を呼んで壁にしてみたり、考えうる限りの防御はしました。
あとは嵐が過ぎるのを待つだけです。

【革新】は城を取られるまでに対応できればOKですが、
「天道」は国境付近の町並の奪い合いが熾烈になってきます。
しかも、その取られた町並の施設の80%は壊れるんだよね。

壊れるのを我慢しても、
これで軍資金の一部や兵糧収穫の一部は失うことになってしまう。
更に怖いのが匠ノ街や技術開発に必要な資源生産地を失う事。

【革新】では研究さえ済んでしまえば学舎は壊してしまっても良かった。
しかし「天道」では匠ノ街や資源生産地を失うと技術も失ってしまうんだ。
もちろんこれはプレイヤーだけの問題じゃなくて、
どこの大名家でも同じ条件でゲームが進むんだから
相手の技術を失わせることも出来るんだけど、
現在のように包囲網で囲まれていると防衛で精一杯。
まさに嵐が過ぎるのを待ち、隙を突いて敵を倒していくしかないのです。

いくつかの防衛戦を掻い潜り嵐が去ったのは、
三好軍が天神山城の攻撃に失敗し敗走していくのを追撃できたその瞬間でした。
彼らは船に乗って四国へと逃れて行くではありませんか、

 「父上、あいつらムカつくんで後ろから矢を撃ってやりましょう。」
 「ふむ、隆元にしては良いタイミングじゃ、皆の者、今こそ出陣ぞ。」

元就、隆元、元春、景隆に清水宗治を加えた弓隊は2万5千を越える大軍となり、
その弓隊の前を走る足軽隊には島清興、足利義輝、北畠具教ら約2万、

瀬戸内海を逃げる三好軍を追うのは我らだけではありません。
村上水軍にも声をかけ追い討ちを続けます。
よし、この勢いならばこのまま四国上陸も可能!

 「たたら場衆にも声を掛けました。
  敵の城を奪い取る絶好の機会となりましょう。」

隆景の声に毛利軍団の意気も上がります。

 「「「おぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」」」

北伊予の湯築城へと逃げ込んだ三好軍は城兵もあわせて約5万、
両軍で10万を越える兵力を注ぎ込んだ大きな戦いとなりました。
しかし戦いそのものは完全に毛利ペース、
島清興の「八幡之備」で部隊強化されている状態で足利義輝の「槍衾之極」

 「ぬはははは、お前も穴だらけにしてやろうか!?」

これを「鶴翼の陣」で連鎖率UP、城の耐久度が激減していきます。
彼らに守られた弓部隊も「天弓」を連鎖させて
出撃してきた敵部隊を撃ち落としていきます。

 「おぉ、このわたしも活躍しているぞ! 活躍してますよね? 父上?」

確かに、父上や弟達の弓の適正は「S」で連鎖しまくり、
これに隆元の弓適正は「A」となかなかの腕前、
いままで間接攻撃だからと「雁行の陣」を多用してきましたが、
全員が弓部隊なら「鶴翼の陣」で連鎖を狙った方が面白そうだ。

この戦いは、大兵力同士の戦いという見た目の派手さ以上に意義のある勝利でした。
四国を統一しており前線に兵力を集中させていた三好防衛線の一角を潰したのです。
防衛線の奥には防御体勢が整っていない城もあるワケで、

 「いまこそ三好家を叩き潰す好機なり、我に続けーっ!!」

元春の鼻息が荒くなるのもわかります。
城兵が5千にも満たない城が見えているんですもの。
わざわざ城門を壊す手間も要りません。
弓で狙い撃てばいいのです。
そうすりゃ城制圧後、城を治す必要も無いし、

もちろん三好家だってこのままズルズルと後退しようとは思っていません。
本州に残っている三好勢力、岸和田城から援軍を出して毛利勢と戦おうって腹です。

 「父上、塩飽水軍衆も我らに加勢するとの事、
  三好の援軍は海上で足止めを喰うでしょう。」

隆景ナイス。
その間にズラリと弓隊を並べて上陸を待つ毛利軍。
さすがの三好軍もこれではまともに戦うことすら出来ません。
岸和田城へと敗走していく三好援軍を待っていたのは筒井城から出陣した
細川藤孝隊だったりします。彼の弓適正は「A」これまた立派です。

こうして敗走に次ぐ敗走を繰り返した三好家は、
1561年1月に降伏を受け入れ滅亡したのでした。
この三好家の降伏は日本全土に多大な影響を与える事になります。

三好家、長宗我部家の武将たちをそっくりそのまま受け継いだ毛利家。
大内家との同盟が切れた途端に大内家を本州から駆逐し、
そのまま九州へと上陸した毛利軍は大友家、有馬家を吸収し、
さらに巨大化、もはや誰にも止める事が出来なくなってしまったのです。

西日本を全て手中にした毛利元就は征夷大将軍となり毛利幕府が誕生しました。
東日本に割拠している武田、上杉も順次降伏をしていき、
1571年1月には日本全土を支配下に置いたのでした。

 「……父上、短命だ短命だと言っていたわたしですが生きてます。」
 「わしも生きて天下統一できるとは思っておらんかった。」

んー、そこでふと思ったんだけど、
今回って「寿命延長」の家宝無いんじゃね?
天下統一するまでかなりの時間を費やしたけど一回も見てないよ。
うーむ、これでは【革新】リプレイで根強い人気の
「朝倉宗滴の存命中に天下統一」は厳しいのかもしれません。
(このあと、別の大名家で遊んでいる時に寿命延長の家宝と遭遇しました(笑))

 「でも、父上、これで心置きなく太秦映画村が楽しめますね。」


    〜〜〜 主な出来事 〜〜〜

   1556.09 三好、織田、朝倉、斎藤による毛利包囲網形成。

    57.04 鈴木家、降伏。

     .12 北伊予へ侵攻し三好家の湯築城を攻略す。

    58.07 讃岐へ侵攻し三好家の十河城を攻略す。

     .11 土佐へ侵攻し三好家の岡豊城を攻略す。

     .09 大内家と同盟を延長す。

    59.04 三好家、岸和田城(河内和泉)より讃岐へ侵攻す。

        塩飽水軍衆、たたら場衆が十河城防衛に加勢す。

        阿波へ侵攻し三好家の白地城(支城)を攻略す。

     .07 阿波へ侵攻し三好家の勝瑞城を攻略す。

    61.01 三好家、降伏。

        大内家との同盟が切れる。

        大内、織田、斎藤、朝倉による毛利包囲網形成。

     .09 大内家を本州より駆逐す。

    63.01 大友家、降伏。

     .08 有馬家、降伏。

    64.07 大内家、降伏。

     .12 島津家、降伏。

    65.05 尾張へ侵攻し織田家の清洲城を攻略す。織田家滅亡。

     .07 松平家、降伏。

     .12 朝倉家、降伏。

    66.08 本願寺、降伏。

        毛利元就、征夷大将軍となり幕府を開く。

    67.01 南信濃へ侵攻し武田家の高遠城を攻略す。

    68.05 武田家、降伏。

     .07 里見家、降伏。

    69.05 上杉家、降伏。

     .08 安東家、降伏。

    70.10 南部家、滅亡。

    71.01 蠣崎家、滅亡により毛利家の天下統一が成る。