物欲爆発大作戦「松永久秀 プレイリポート」(完結編)




   恐ろしいのは寿命のみ(1577年1月〜


さて、現時点で一等級の家宝を持っている大名家は大友家だけになった。
つまり次の標的は当然のように大友家となるワケだ。
前回、ご隠居様こと三好長慶から奪った医学書を自分のモノとした久秀は、
とりあえず「今すぐ死ぬかもしれない」という危機を脱したのですが、
さてはて今後どうなることやら……。

 「父上、急ぎ大友家を叩き潰しましょう。」

父親同様1577年に死亡する予定の松永久通にとっては、
まだまだ死と隣り合わせ、急ぐ気持ちもわかります。
久通だって物欲大爆発したいのです。

 「とは言っても、背中に敵がいっぱいじゃからの〜。」

そう、今回のリプレイの最大のネックが、
一等級を持っている大名家を優先的に叩くというルールなのです。
大友家との合戦を目前にして、

 奥羽には南部家、北関東には佐竹家、飛騨には姉小路家、北陸と近畿に本願寺。

という風に日本各地に前線を持っている松永軍は大変なのです。
今回の対策としましては、やっぱ各地に前線がある以上、
各地に兵士を駐屯させておくしか無いと考えました。

近くに前線がある城下には兵舎を幾つも建築し、
一回の募兵で2000程の兵を集められるようにしておきました。
無論、包囲網が形成された途端に大忙しなのは変わりませんが、
とりあえず「領地を奪われなければ良し」という感じです。

各地に前線があるのがネックではありますが、
足軽技術も最大に達していますし、
有り余る軍資金によって諸勢力とも現金大盤振舞いで協定を結んでますので、
手間と時間さえ惜しまなければ大友家なんて恐れる敵ではありません。

降伏した毛利家臣団を始め、これまでの戦いでスター軍団となった松永軍は、
文字通り怒涛の勢いで大友軍を駆逐していくのですが、

 「よーし、大友宗麟を博多港に追い詰めたぞ。」
 「父上、大変です!」

は? 何かあったの?

 「大友家が島津家に降伏しました!」

博多港を攻略しようとした矢先、
大友家は日本地図上から消え去り、そのまま島津家に吸収。
宗麟と一緒に上杉瓢箪も島津家のモノになったりするのです。

背中いっぱいに敵を背負って、
あとは大友家さえ滅ぼせば一等級を持っている大名家はナシ、
これで背中のザコを一掃できると考えていたのに、
九州全土を巻き込む大戦争に発展したりするのでした。

大友家が島津家に吸収されたのは1577年11月のこと、
そこから九州では攻める松永家と守る島津家とが血で血を洗う戦いに突入。
そりゃココまで巨大化してきた松永家ですから、
負けるというコトはありませんが、
結果的に4年もの間、島津家と戦うコトになりました。

島津家降伏が1581年3月、大友宗麟が持っていた上杉瓢箪を手に入れ、
この戦いの最中に商人やら僧侶やらから購入した
「大坪流桐坪巻(馬術書)」「呑取(槍)」を加えて、
残る一等級家宝は23種、ここからパワープレイに移行し、
日本各地の前線に整っていた兵力を各々の大名家に突撃させました。

 1583年の5月には大浦城に籠る津軽家以外を滅ぼしました。

さて、ここからが問題です。
これから一等級の家宝を手に入れる手段は
季節毎に訪れる商人やら僧侶やらから現金で購入するという、
それこそ運任せの大博打、

 え? 結果はどうかだって?

1610年の2月まで、医学書を持った久秀は生きました。
いや、ここから更に数年生き続けるのも確認していますが、
残念ながら家宝は集まっていません。
手に入った家宝の一覧とパワーゲームになった後の年表は以下の通りです。

 そして、今回の反省はその更に下に続きますのでご注意下さい。

  ┌───┬──────┬─────┬┬───┬──────┬─────┐
  │茶入 │九十九髪茄子│○    ││剣術書│香取神道流書│○    │
  │   │上杉瓢箪  │○    │├───┼──────┼─────┤
  │   │珠光文琳  │○    ││馬術書│大坪流桐坪巻│○    │
  ├───┼──────┼─────┤├───┼──────┼─────┤
  │茶壷 │三日月   │○    ││弓術書│日置流弓術書│○    │
  ├───┼──────┼─────┤├───┼──────┼─────┤
  │茶釜 │平蜘蛛釜  │○    ││砲術書│稲富流砲術書│○    │
  ├───┼──────┼─────┤├───┼──────┼─────┤
  │茶碗 │青磁馬蝗絆 │     ││忍術書│万川集海  │○    │
  │   │青磁松本  │○    │├───┼──────┼─────┤
  ├───┼──────┼─────┤│大筒 │カルバリン砲│     │
  │花入 │大内筒   │     │├───┼──────┼─────┤
  ├───┼──────┼─────┤│水軍書│船戦要法  │○    │
  │茶杓 │泪     │○    │├───┼──────┼─────┤
  ├───┼──────┼─────┤│建築書│築城記   │○    │
  │香炉 │千鳥    │○    │├───┼──────┼─────┤
  ├───┼──────┼─────┤│農業書│農政全書  │     │
(※)│水指 │菱馬    │○    │├───┼──────┼─────┤
  ├───┼──────┼─────┤│商業書│今井宗久日記│○    │(※)
  │刀剣 │童子切安綱 │○    │├───┼──────┼─────┤
  │   │三日月宗近 │○    ││知識書│史記    │     │
  ├───┼──────┼─────┤├───┼──────┼─────┤
  │槍  │蜻蛉切   │○    ││兵法書│呉子    │     │
  │   │呑取    │○    │├───┼──────┼─────┤
  ├───┼──────┼─────┤│軍記物│三國志演義 │     │
  │名馬 │松風    │○    │├───┼──────┼─────┤
  │   │帝釈栗毛  │○    ││医書 │医書大全  │○    │
  ├───┼──────┼─────┤├───┼──────┼─────┤
  │弓  │一張弓   │○    ││水墨画│瀟湘八景図 │○    │
  ├───┼──────┼─────┤├───┼──────┼─────┤
  │火縄銃│種子島筒  │     ││彩色画│白鷺図   │     │(※)
  ├───┼──────┼─────┤├───┼──────┼─────┤
  │管打銃│管打式銃  │     ││菓子 │胡桃餅   │     │
  ├───┼──────┼─────┤├───┼──────┼─────┤
  │短銃 │馬上筒   │     ││地酒 │葡萄酒   │     │
  ├───┼──────┼─────┤├───┼──────┼─────┤
  │具足 │金小札色々威│○    ││香木 │蘭奢待   │     │
  │   │小桜韋威鎧 │○    │├───┴──────┴─────┤
  ├───┼──────┼─────┤│                │
  │兜  │鹿角脇立兜 │○    ││                │
  │   │馬藺後立付兜│○    ││                │
  └───┴──────┴─────┴┴────────────────┘
  ※一等級が存在しない為、二等級とする。

-----  年表  -----

1578.03 呑取(槍)を購入(誰から購入したか忘れました。)

     09 大坪流桐坪巻(馬術書)を朝山日乗より購入

1581.03 島津家、龍造寺家が降伏
        
     04 宇喜多家が降伏

     05 本願寺が降伏

     10 姉小路家が降伏に応じず武力によって滅亡
        宇喜多家が降伏

1582.02 佐竹家が降伏

1583.05 南部家が降伏(残ったのは津軽家のみ)

        加藤清正を登用し帝釈栗毛(名馬)を入手

1584.06 蜻蛉切(槍)を今井宗久より購入

     09 医書大全(医書)を朝山日乗より購入

     12 鹿角脇立兜(兜)を津田宗及より購入

1587.03 今井宗久日記(商業書)を快川紹喜より購入

1588.03 泪(茶杓)を千利休より購入

1591.12 稲富流砲術書(砲術書)を快川紹喜より購入

1593.03 瀟湘八景図(水墨画)をソテロより購入

1594.03 珠光文琳(茶入)を千利休より購入

1597.07 松永久秀の体調が悪化(87歳)

          :
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1610.02 松永久秀の体調が悪化(100歳)



まずは疲れました。
包囲網の度に大忙しでしたから……。

それにしても「憎まれっ子、世に憚る」という言葉のまま、
大悪党「松永久秀」は100歳を越えても生き続けています。
恐らく天海和尚以上に長生きするコトでしょう。

今回の反省点として「商人町」「公家町」「南蛮町」といった、
商人やら僧侶やら南蛮人やらがやってくる町並みを無計画に建築したコトにあります。

天下統一目前の津軽家を残し、
商人や僧侶などが訪問してくれる事を祈るだけではムリだったのです。
最終的に商人や茶人、高僧が持ってくるのは鉄砲1000丁程、
南蛮人がなかなか来ないまま時間が過ぎて行きます。

この国には「公家町」を、あの国には「南蛮町」をと計画的に建築していれば、
来て欲しい訪問者をある程度操作できたのではないかと反省しています。
あまりに無計画に町並みを建築していたため、
どこに何があるのか、最後は解からなくなってしまったというのが正直なところです。

つまり、リプレイは失敗しましたが、
この縛りルールは不可能では無いと言うコトです。
いや、それ以上に驚いたのが久秀がここまで長生きしたコトだったりしますけどね。
というワケで長らく続いたこのシリーズの終了です。
長い間おつきあいくださり、ありがとうございます。

 次回のバカバカしいリプレイでまたお会いしましょう。