鎮西大返し「黒田長政 プレイリポート」(完結編)




     雌雄決すは月山富山城(1606年1月〜



まぁ、今回のリプレイは、なんつーか、その、
革新PKが「こんな感じに変わったよ。」と皆さんにお知らせする為のリプレイだから、
失敗してもなんの問題もないんだけどね。うん。

 「父さん、管理人が変な言い訳していますよ。」
 「ゲホゲホ、わし、もう死にそうなんじゃけど……。」

やっぱ黒田如水が死ぬ前までに天下統一ってのは甘い目論見だったようです。
そうだよね、もう死んでいる年月だもんねぇ。
寿命を延ばす家宝を与えて応急処置は施したけど、
やっぱり何時死んでもおかしくない状態なんだよね。
そんな絶望的な現状をもう一度確認してみよう。

 「我が黒田軍は九州の北、3分の2を制圧していますニャ。」

うん、お蔭様で鍋島軍を滅ぼしてネコキャラの直茂を支配下に加えた。
熊本の加藤清正も支配下にある。これに黒田長政と父さん、後藤又兵衛と母里太兵衛もいる。
武将の質ではそこそこの実力だと言えるだろうね。

 「目下の敵は島津軍ですニャ。」

東北を制圧した徳川軍は本州の半分以上を治めている。
対抗馬となるハズの石田三成軍は実のところ風前の灯で、
その強大な同盟相手である豊臣軍も徳川勢に押され気味なんだ。
黒田軍としては弱っている豊臣軍も早いうちに叩いて置きたいのだが、
島津軍は四国を経由し豊臣軍を壁に徳川勢に果敢に襲い掛かっている。
出来れば徳川勢を少し抑えてもらいたい気持ちもあるんだが、
……ハッキリ言って無理だろうねぇ。

徳川勢は東北を制した事によって、
この時点でも群雄割拠だった東北の優秀な武将を手に入れた。
(伊達政宗とその配下、最上義光や津軽為信等)
徳川四天王も健在だし家康本人も長寿で隙は全く無い。
島津には義弘を始め島津兄弟がいて武将の質は悪くはないが、
知略のステータスでは徳川勢に分があるでしょう。

だとしたら黒田軍が島津軍を降し、
少しでも優秀な武将を取り込み、その上で徳川と雌雄を決するべきでしょうね。
豊臣軍は持って数年でしょう。

 「それ以前に父さんの寿命も持って数年ですよ。」

寿命を延ばす家宝、一応「7等級」を装備している父さん。
出来れば「1等級」が欲しいんだけど、これバッカリは何とも言えない。
とりあえず今やるべき事は「被害を最小に抑えつつ島津軍をいかに吸収するか?」

 「ゲホゲホ、わしの知略は当てに出来んぞ。」

うむぅ、計略系の戦法は大きな戦力なんだが、
今回ばかりは鍋島直茂と黒田長政あたりに頑張って貰うしかないようだ。
う〜ん、マズイなぁ〜。

 「この直茂に任せるニャ。」

こういう時は頼りになる直茂、
賢くて統率力と武勇が高くて政治も得意、素敵武将ですよね。
島津軍の内城に襲い掛かり、迎撃に出た頭の悪そうな武将に「混乱」を掛けつつ、
甚大な被害を出しつつ何とか勝利をおさめました。
って、もうダメじゃん。

 「おかしいニャ〜?」

いや仕方ないっすよ。
相手は鉄砲技術に優れ「二段撃」「三段撃」をガンガン仕掛けてくる。
コチラの智将は駒不足、しかも島津軍は内城を失っても九州四国を東へ東へと逃げていく。
徳川勢は石田家を降し壁になっていた豊臣と島津の中国&四国防衛ラインを突破。
山陰の兵力が薄い城を次々と撃破していく。
大きなダメージを残し島津を降伏させた頃には日本地図「徳川だらけ」です。
近畿地方に僅かに勢力を残した豊臣軍も当てにはならず、
ついには四国上陸を許してしまう。あとはご想像の通りですが、

 「父さん、徳川軍は20万の兵力を持って瀬戸内海を進軍中です!」
 「ゲホ? ゲホゲホ! ゲホ!」

あの、何を言っているのか解かりませんが……。
九州を制し島津兄弟を吸収したものの島津龍伯(義久のコトね)はコロっと死んじゃうし、
父さんの寿命も限りなく近いし、仕方ない、
こちらも全軍を持って山陰を京都へ駆け上るっ!

 「ゲホ! ゲホゲホ! ゲホゲホゲホ、ぐはぁっ!」
 (訳:こうなったら月山冨山城で雌雄を決するのみ!)

……もうダメポ。
父さんの健康回復を待って出陣したものの、
行軍中に再度発病、一番計略に掛からないと思っていた黒田本体が、
速攻で「混乱」し徳川家康本隊と本多忠勝隊にボコボコにされる。
オマケに徳川勢に降った立花宗茂にトドメを刺される。
うん、東西の一騎当千の豪勇武者「本多忠勝」と「立花宗茂」が相手とは、
悲しい程に最高級の華々しい散り方だよねぇ〜……。

最後まで徳川軍に抵抗した黒田軍は月山冨山城にて城を枕に壊滅。
撤退に成功したものの黒田如水は病死、
こうして戦国最後の戦いは終ったのです。

 「ゲホ……ゲホゲホ……ぐはぁっ……ぱたっ……。」
 (訳:長政、奪った城は全て家康に返してやれ。)

いや、何を言っているのか解からないし、

 「解かりました。これより徳川家に忠節を尽くし御家存続を考えます。」

解かるのかよ長政。
というワケで黒田長政はこの度の戦いで攻略した城を全て徳川家に返上。
家康様の為に西軍に組した輩を成敗する為の軍事行動としたのです。

 「でも最後の戦いは何じゃったんだろう?」
 「家康様、それは勢い余ってです。豊臣軍と間違えちゃった、てへっ♪」

これで許してくれるのかよ。「てへっ♪」って何だよ。
色々とツッコミどころ満載の長政ですが、
1609年、長きに渡った戦国時代は徳川の天下となり終ったのでした。


     A4サイズの大反省会(〜プレイ終了)


最初に一言「ごめん、すっげぇ甘く見てたよ。」
パワーアップキットで変更箇所があるとは知っていたけど、
わたしの中ではいままでの革新の延長線上だと考えてたんだ。
革新はこれまで何度と無くプレイしていたし、縛りも入れていた。
どんなにパワーアップと言ってもクリアするくらいなら楽勝だと考えていたんだよね。

それがあんた、全然違うじゃんかよ。
諸勢力の戦力はバカにならないし、南蛮技術でバリバリ武装を固めた徳川軍の圧倒的な強さ。
領土が広く港を持っている勢力は特産品の数で圧倒し、比較的簡単に南蛮技術を手に入れられるんだ。
もちろん徳川軍は優秀な武将が山ほど揃っているから当然のようにこれまでの技術も手に入る。
それに対して黒田軍のスタートは城一つに港一つ。特産品も限られている。
素早い侵攻でこのハンデを覆そうと思ったんだけど、
予想以上に諸勢力が強いのなんのって……。
(もちろん、その諸勢力を味方につけると強いけどね。)
しかも徳川軍の予想以上の進行速度。やっぱり強かった徳川家康。

ためしに如水が死んだ後もプレイを続けたんだけど、
ジリ貧もいいところ、攻めても勝てないし守っても勝てない。
船で後方の港を攻めようとしても、コチラの水軍技術が高いわけでもない。
つまりは大失敗だったというコトだ。

いや、全く勝てないというワケでもない。
早い段階で中国地方に進出し豊臣家を蹴散らしつつ徳川勢に対して独自の防波堤を築く、
革新の基本は「強大な勢力」が「強大になる前」に叩く。これは変わっていない。
そのままにしておくと豊臣、石田といった西軍ではジリジリと押されて、
西軍の優秀な武将がすべて東軍に吸収されてしまうんだ。
つまりは、東軍、西軍の垣根を越えて第三勢力を目指すワケだから、
速攻で東を目指し、東北の大名家や西軍の勢力が健在のうちに、
将来的には最大の敵となる徳川家の前線に楔を打ち込んで置きたいところなんだよね。

今回のリプレイでは黒田官兵衛が実際に描いたという壮大な大逆転劇を演じてみた。
九州を制圧しその戦力を持って関ヶ原で疲弊している勝ち残った軍勢を撃破し天下を手に入れる。
史実では関ヶ原がたった1日で終ってしまったことで官兵衛の作戦は失敗に終った。
奪った城を全て家康に返上し、あくまで東軍として西軍に加担した勢力を叩いた事になっている。
関ヶ原で東軍に組した息子の長政の大活躍を逆に怒ったというアレである。
(詳しく知りたい方は、それ系の本やサイトを探してみてね。)

それにこだわって九州統一を優先し、
東軍の同盟期間が切れるまで本州侵攻をしなかったのが、
今回の最大の失敗だったのではなかろうか?

   ……とか長い文章書いてみたけど、これ全部、言い訳なんだけどね。
   甘く見て最初から「中級」を選んだのも不味かったのかねぇ。

さて次回なんだけど、
この失敗の経験を生かしもう一度同じシナリオで遊んでみようと思う。
難易度は「初級」にして初心に戻って小勢力をプレイしてみよう。
(って、また小勢力なのかよ。)

今回は東軍であるハズの黒田家が徳川勢を破ってで大逆転劇を演じるのが目標だったワケだけど、
次回は直江状を送って家康に直接喧嘩を売った上杉家でプレイしたい。
実際には上杉、石田勢が家康を挟み撃ちにする手筈だったが、
東軍に付いた「最上・伊達連合軍」が上杉軍と戦っているんだよね。
東北を一気に席巻しその勢力で徳川家康に立ち向かう。

   うん、なんか同じ失敗を繰り返しそうだ。

大丈夫かなぁ〜、わたし……。