なんとなく剣を手に取ってみました。「今川氏真 プレイリポート」(その2)




     頼れる相棒を作ってみよう(1576年〜


自称名刀『今川丸』の切れ味を試した氏真、
なんかその辺りの店に売っている刀と同じような切れ味、
ビールだと思ったら発泡酒? 発泡酒だと思ったら、あれ、これってその他雑種?
そんな感じのコクと切れ味、

 「じゃぁ、どうすればいいんだっ?」

半ば切れ気味、御家は滅亡するし浪人だしニートだし、
ポジションは天下一武道会で他の選手の微妙な解説をしているような位置だし、
このままでは何も世の中に残すことなく「蹴鞠の人」というイメージで終わってしまう。
それはダメだ。天覧試合を制する。この目標だけは譲れない。
天下の新当流の名を汚すわけにも行かない。
その為には武力+20の刀が欲しいってなもんだ。
天覧試合という大舞台にみすぼらしい刀を持っていくワケにもいかねぇし、
そういえば、備前の国にも刀鍛冶がいたよね?

 「そうだ、備前長船に行こう。」

そんな旅行会社のキャッチフレーズは無いけれど、
思い立ったらそく出立。こら教えろ、そら教えろ、
もう誰も氏真を止めるコトは出来ない。

 「邪魔するモノは新当流奥義『強襲』で屠ってやる。
  名刀今川丸の錆にしてやろうではないか。そら見ろ『備前伝』ゲットだぜ。」

ちょっと待て、『備前伝』は良いとして、なにが新当流奥義だ?
お前『強襲』って刀系の初歩中の初歩じゃねぇか。
あ、そりゃそうだ。お前ってば武芸レベル1だもんな。
強襲以外のまともな秘技を使う事すら出来ないんだもんな。

 「……うそ、これって奥義じゃないの?」

あまりのショックに言葉を失う氏真、
そういや技自体、あんまり覚えていない。
いや、正確には『強襲』以外の技は無い。最悪だ。
なにが新当流の門弟だ? そこらへんの町道場でも教えてくれるぞ。それ、

 「……て、鉄砲にしようかな?
  ほら、織田殿がすごい強い使い方を考案したみたいだし。」

それは軍勢で戦うときの話でしょ?
いまさら鉄砲っていうのもどうかと思うけど。
とりあえず鍛冶屋としての箔が付くでしょうから鉄砲製作を習うのは大歓迎。
雑賀の町の鍛冶屋で下働きからやりなおし。
『火薬調合』? それも必要なんだよね? 解っている。
ここで文句を言ったら張り倒されるんでしょ? 黙って下働き。
世間様では安土城の築城が始まったとか、なんとか騒いでいるけど、
鉄砲の道は長く険しい、あれ? なんでオレってば鉄砲作っているんだっけ?
そんな不思議を抱えつつ下働き、使いっ走り、どうにでもして、

 「そんな今川様に朗報でございます。この馬をご覧下さい。」

炭薪やら硝石やら硫黄やら、買いに出歩いていたら時々出会う行商人。
いまなら洗剤も付けますから、あ、お米券なんてどうですか?
あちらさんも生活が掛かっているから必死です。
見れば立派な黒毛の馬。こりゃもしかして逸品かもしれんぞ。
400貫はフリーターにしては高額商品だけど、もういい買っちゃえ。
いそいそと道場で鑑定してもらうと『白石』という名馬らしい。
黒毛なのに白石。これで移動力も上昇、下働きも効率アップ。
あぁ、なんか虚しい今日この頃です。

血の滲む努力を繰り返し、
どうにかこうにか『鉄砲作成』の方法を教えてもらった氏真は、
早速ウキウキ鉄砲作り、砂鉄を集めて炭薪買って、
京へと帰る途中。やってきましたゴロツキの集団。
所謂ひとつの賊って奴ですよ。荷物の炭薪が狙いなんでしょうけど、

 「ふ、相手が悪かったな。我が新当流の相手では無いわ。」

強襲しか出来ないお前が良くそんなコト言えるな。
4人の賊に囲まれて絶体絶命。もうダメかも? 心配するプレイヤーをよそに、
バッタバッタと賊を薙ぎ倒していく氏真、おお、名刀今川丸、強いんじゃね?

 「新当流奥義『強襲』っ!!」

それ恥ずかしいから言わないでっ!
と思いつつも、なんだかんだで無傷の勝利、あれ? もしかして強い?
今川丸も今川氏真も強い? あれ? なんか楽勝? 鉄砲も強いの作っちゃう?

   価値1の火縄なんてイラネェよ。

作っても作ってもマシな刀も鉄砲も出来やしねぇ。
なに、まだ何か足りないの? 日ごろの心掛けが悪いとか?
武具を作って、砂鉄を集めて、炭薪を買って、製鉄して、交易品で稼いで……。

 うがーーーーっ! 天覧試合に出れる気しねぇーーー!!

とか心が折れそうになった時に気付いたね。
あ、金が結構たまっている。これじゃ買った方が早くねぇ?
京の茶屋で大金叩いて武力+12の価値7という素晴らしい具足を購入。
なんだ、もう楽勝じゃん。
あ、ついでにもうちょっと金を稼ぐ為に色々な町を回ろうか?
そんな軽い気持ちで甲府を目指しているその時、またも現れた賊の一団。

ふん、具足もパワーアップしてるし、なにしろコチラには新当流奥義がある。
お前らなんて全然怖くない、あれ、攻撃喰らった。うわ、結構受ける。
うわ、なんか死にそう、でも奥義『強襲』でも喰らえ! あれ? 敵が残っちゃった。
おおぅ、ダメージ食らった。体力残り4しかネェよ。
そんな熱い戦いをゴロツキと繰り広げている時点でダメダメなんだけどな。
幸い甲府には医者がいるし、最大の目的は大久保長安。
彼は鉱山技能が高いので鍛冶の知識も豊富(らしい)のだ。
砂鉄収集の効率が上がる『鉄穴流し』も教えてもらったし、
あとは意気揚々と京へと帰る。ただ帰るのは勿体無いので交易品を買って京で売りさばく。
うん、氏真は学習能力に優れているのだ。大量に仕入れた交易品を持って長い道中を……。

そんなときに限って賊出現、狙いはこの大量の交易品。
だが安心したまえ、またも返り討ちにしてやる。
あれ? こっちの攻撃が当たらない。でもアッチの攻撃があたる? あれ?
それは一瞬の出来事でした。ズバ、ばしゅー。

   所持金1万以上、交易品全て盗まれた。

泣きながら京へと逃げ帰ると、
復讐に燃える氏真は医者の曲直瀬道三に医術を教わる。
おかげさまで医術技能Lv3になる。これで『止血』が使える。
戦闘中に大幅に体力を回復するスグレモノだ。
これでもし戦闘に巻き込まれても簡単には負けないぜ。
とりあえずある程度交易品で稼いだら、また同じ事の繰り返し、
砂鉄収集して、炭薪買って、製鉄して、刀か鉄砲を作る。

だけど、やっぱり良い作品が出来ないんだよな。
価値で言えば2〜4の普通のそこらへんの店で売っているような武器ばっかり、
氏真、完全に煮詰まったね。そこで考えた。
型にハマった武具製作を見直す為に諸国の鍛冶屋と技術交流の旅に出ようと、

西は鹿児島、東は小田原、各地の鍛冶屋と情報交換。
そりゃ遠いし面倒だけどカッコイイ刀を天覧試合で見せびらかす為には仕方ない。
あれ? なんだか目標がヘンな方向にズレて来ているような気がするぞ?
カッコイイ刀を見せびらかすんじゃなくて、強くなければ意味ないよね。
ま、とにかく交易品を買ってお金を稼ぎつつ各地を旅して周る。
周るんだけど、やっぱ交易品を持って歩いていると賊に狙われるんだろうね。
今度は海賊ですよ。でも安心、このために医術を学んだんだ。
これで戦闘中に大怪我しても大幅に体力を回復できるってなもんだ。
そーれ『止血』準備ぃっ! って、あれ? 止血使えないぞ?

   あっ! 武芸レベル1だから気合の最大値が2なんだ!!

止血の消費気合は4ポイント、気合の最大値すら足りないじゃんかっ!!
一応、少し体力が回復する『傷薬』は消費気合が2ポイント、
でも受けるダメージを考えると、全然足りない、傷薬じゃ足りないんだ。
海賊の数は4人、勝てないワケでもないけど、
いつもの如くコチラの攻撃はハズれるしアチラの攻撃は当たるし、
ズバ、ばしゅー。

   所持金2万以上、交易品全て盗まれた。

お、オレは何をしていたんだーっ!?
結局身ぐるみ剥されて素っ裸で放り出された。
そりゃ、なんとか『大和伝』の札は手に入れたよ。
でも、なに? この脱力感。 金も交易品も無いよ。

はいはい、解りましたよ。
鍛冶屋は黙って鍛冶場に引き篭もって刀でも鍛えていればいいんでしょ?
もう考えるのも面倒なのでとにかく刀製作、砂鉄採集、炭薪購入を繰り返す毎日。
そしたらね、ついに出来たよ業物。価値5で武力+3の修正付きの刀。

 「水面に立つ波をも斬る名刀『浪切』と名付けよう。」

氏真の顔は一人前の職人そのもの、なにしろ逸品ですよ。
なんでも鑑定団でも堂々の『いい品ですね〜』と言われる逸品の完成ですよ。
刀の名前もそれっぽい名前になっているし、
うん、みんな信じていたよ。氏真はやれば出来る子だって、
これからもマジメにコツコツと刀や鉄砲を作り続けようって思ったね。

   ……あれ? 天覧試合は? 剣豪への道は?

まぁまぁ、一気に二つの道を究めようなんて虫が良すぎです。
とりあえずカッコイイそして強い、究極の相棒を作ろうじゃありませんか、
今日も明日も明後日も氏真の鍛冶場からは、
『とんてんかん』という鉄を鍛える音が響いていましたとさ。


     ---これまでの流れ---


1576.01.01〜 自宅に鍛冶場を開き、刀を製作する(価値2)『職人』称号札を取得

  .02.07〜 長船の町の鍛冶屋にて刀製作手伝い

  .02.17  刀鍛冶『備前伝』の札を取得

  .03.01  安土城の築城が始まる

  .04.05〜 刀を製作する(価値3)『熟練工』称号札を取得

  .05.11〜 雑賀の町の鍛冶屋にて下働きを繰返す

  .06.05  『火薬調合』の札を取得

  .06.07  行商人から名馬『白石』を購入

  .07.09  安土城完成

  .09.18  『鉄砲製作』の札を取得

  .09.22〜 砂鉄採集と炭薪購入

  .10.23  賊に遭遇し返り討ちにする

  .10.25〜 刀を製作する(価値3が出来まくる……)鉱山技能Lv1になる

1577.01.08〜 資金稼ぎに交易品の行商を行う

  .01.13  稼いだ所持金で具足『色々威腹巻』(価値7 武力+12)を購入

  .01.14  賊に遭遇し返り討ちにするが瀕死

  .01.15  甲府着、永田徳本に治療してもらう。
       浪人の大久保長安に会い意気投合する

  .01.16〜 大久保長安に鉱山技術を教えて貰う 鉱山技能Lv2になる

  .02.01  大久保長安宅で木助から『鉄穴流し』を教わる(砂鉄採集の効率up)

  .02.03  賊に身ぐるみ剥される(所持金・交易品を全て奪われる)

  .02.04〜 京に逃げ帰る 曲直瀬道三に医術を教わる 医術技能Lv2になる

  .04.11〜 資金稼ぎに交易品の行商を行いつつ砂鉄収集

  .05.02〜 刀や鉄砲を製作しては砂鉄を収集し炭薪を買う毎日

1578.03.12〜 型にハマった武具製作を見直す為に諸国の鍛冶屋と技術交流の旅に出る

  .03.18  海賊に身ぐるみ剥される(所持金・交易品を全て奪われる)

  .04.09  各地の鍛冶屋を訪ね『大和伝』の札を取得する

  .05.17〜 刀製作、砂鉄採集、炭薪購入を繰り返す

  .10.18  初の業物が完成(価値5 武力+3)浪切と命名する