里見戦艦伝 「里見義堯 プレイリポート」(完結編)




     日本海航路(1565年〜


リプレイ100話目です。
皆様のあたたかい応援に支えられてココまで来れました。
今後は200話を目指して頑張りますので宜しくお願い致します。

そんな200話を目指す管理人とちですが、
友人知人に良く言われるのが「お前はドラマティックなゲームをするね」
本人はそんなつもり全くないんだけど、
わたしがゲームをするとドラマティックに見えるんだとさ、

そういや高校生になった頃、FF4をSFCでプレイしてたんだ。
たまたま遊びに来ていた友人がそれを見ていて、

 「バックアタックとか不意打ちとか異様に多いなぁ。」

とボソっと言ったんだよ。
本人としては、それが普通だと思ってゲームしてるから、
そん時は気にしなかったんだけどね。

……うん、メチャクチャ話が脱線しているな。

それにしてもやっぱり夏は暑いなぁ。
「パソコンが火噴いたりしたらどうしよう?」とか考える今日この頃ですが、
里見水軍、字面は涼しげですが中身は熱いぜ!

さて、前回からの続きです。
今回のリプレイのテーマは夏、水軍、港めぐり。
里見家を担当し開始15年で全ての港を支配下に置くのが最初の目標。
関東を平定し太田道灌、北条早雲といった稀代の名将を率いて、
鉄砲巧者の伊達政宗主従を吸収し、残り6年、
(詳しい条件は【その1】を参照して下さい。)

【水軍技術】と【鉄砲技術】の融合により、
この6年で全ての港を支配下に置くのです。
どうです、壮大かつ男のロマンを感じませんか?
とは言うものの、

   正直、間に合うかどうか、微妙な線だな……。

水軍技術では遠く離れた瀬戸内海の毛利家が一歩先んじている状態。
これが今回のリプレイの最大の山場になるでしょう。
義重も、この熱い展開にワクワクしているコトでしょう。
捻り鉢巻を締めなおし、今日も気合入れていこうぜ!

まずは南部家の久慈港を攻撃。
わらわらと三戸城から久慈港防衛の為に出てくる南部家だけど、
彼らの本職は言わずと知れた騎馬軍団、
海に出たら防御力が心許無いデフォルトの船【小早】だし、
里見水軍の誇る【安宅船】を全面に押し立て、
伊達を滅ぼし鉄砲巧者が加わった里見水軍の敵ではない。
久慈港は速攻陥落、よし、勢い付いてきたぞ。

と、思ったその瞬間に季節が替わりました。
前回更新分の塩釜港での戦い、上杉との壮絶な野戦で、
多くの兵糧を失った里見軍ですが、これで兵糧がある程度回復します。
期限に焦って函館港へと急ぎ往く大兵団にも安定した美味しいご飯が届くでしょう。
とか、思ってたんだよ。思ってたんだけど、

   え? 台風、台風が……。

画面がパッと切り替わって表示された場所、どうも見覚えのある場所。
それもそのハズ、里見リプレイ開始直後に手に入れた関東古河御所。
【水軍学舎】【畑】を大量に設置した古河御所。
内政官たちの汗と涙の結晶、古河御所。
【畑】が潰されていき【学舎】が壊されていき……。
御所周辺は深刻なダメージを受け、台風そのものも関東平野直撃。

   こんなの酷い、酷い仕打ちだ。

今回のリプレイは港を全て取るコトから始まる。
その根拠地は関東平野、ここで募兵し造船し兵糧を蓄え技術を開発する。
つまり里見水軍の中枢なのです。その最も大事な場所に大きな傷跡を残した台風。
【水軍技術】の開発もやり直し、期待していた兵糧の収穫量も低下、
函館遠征軍が函館港を攻略してから、里見水軍の動きは完全に止まりました。
主力部隊は蝦夷に、そして、それを支える後方では台風。
これこそバックアタック!

 「と、とにかく兵糧がなければ戦えない。
  オレらは魚を釣るから皆のものは畑を作るのだっ!!」

なにしろ必死に兵糧の確保に全員奔走ですよ。
【内政学舎】を持っていない上に、今川との同盟を切れており、
取引相場が安定する【割符】すら持っていない里見軍は、
取引するときの兵糧の物価が高すぎて、
売買だけに頼るわけにはいかないのです。

これまでの戦いで得た、岩出山、三戸、徳山城の周辺にも大量の【畑】を造成、
なんとか半年後にはそれなりの兵糧を得た里見軍ですが、

 「やヴぇ、また一年経ってしまった。」

現在は1567年、あと5年で港全て制圧できるのか?
ここからは修羅の如く日本海側を南下していかなければなりません。
関東から太平洋側を通って港を攻める部隊も作るべきでしょう。

 「苦境を乗り越えてこそ、真のヒーローとなりえるんだ。」

うんうん、と海に向かって頷く義重、【安宅船】に牛(?)を積み込む早雲、
……もしかして海の上でも【火牛計】を使うつもりなのかなぁ?
まぁ良い、さぁ一気にいくぞ! もう我らを止めるモノは何もない。
上杉と言えども船の上では我らの方が圧倒的有利なのだからっ!!

 「よし、手始めに津軽家の十三港を攻めるぞ!」

義堯の号令に従い函館港から次々と出航していく里見の大船団。
海の王者、荒波の魔王、それが里見水軍なのさ〜っ♪

 「殿、大変です!」

テカテカ光る褐色の肌にサングラス、キラリと光る白い歯、
ぴっちし海パンは里見水軍のユニフォーム。
流れるBGMは兄弟船。そんな伝令が慌てて駆けてきます。
なーに、今度は凶作か? 疫病か? そんなので驚かなぞ。
もう時間が無いんだオレ達は立ち止まれない。

 「ほ、ほ、ほっ!!」

ほぉ? あ、そうか、豊作か! おお、神は我らを見捨ててはいなかった!
これで兵糧も回復し、遠慮ナシに船を進められるってなモンだぜ!

 「ほ、ほ、ほほ、包囲網です!」

包囲網、そりゃマズイ。
なにしろ港のある郡内の本城しか落としていないので前線が広すぎるんだよな。
もう、なんちゅーか、伝令が恐ろしい程の勢いでやってきたよ。

武田が岩付城に向けて出陣。
武田騎馬隊が信玄を中心に約5万の大軍だよ、こりゃ大変だ。
岩付城には七万の兵がいるから押し返せるとは思うけど、

真田が箕輪城に向けて出陣。
真田といえば知謀が高いよなぁ、計略効くかなぁ?
箕輪城にも四万の兵を置いているから多分押し返せるよね。

今川が小田原城に向けて出陣。
つい最近まで同盟相手だったのに冷たい奴だよなぁ。
小田原城は結構堅いから大丈夫だよね?

相馬が太田城に向けて出陣。
東北の勢力だから潰せなかったんだよな。うわ、騎馬隊って動き早ぇー。
ま、相馬家なら知謀が低めだからどうにかなるよな。

上杉が箕輪城に向けて出陣。
真田と共同戦線か、嫌な奴だよなぁ。
箕輪が最大の激戦地になるっぽいよなぁ。

上杉が岩出山城に向けて出陣。
二面作戦か、舐められたものだな。
でも岩出山城は堅いから大丈夫。

斯波家が岩出山城に向けて出陣。
うわ、生意気にも微妙勢力の代表格みたいなのが攻め込んできやがった。
でも岩出山城は堅いから大丈夫。

斯波家が三戸城に向けて出陣。
あそこ兵士いないんだよなー、最近取ったばっかだし、
でも斯波家の武将って微妙だからなんとかなるよな。

津軽家が三戸城に向けて出陣。
津軽はヤヴい、為信は知謀が高いから計略効かないんだよな。
三戸に兵士を送り込まないとマズイなぁ。

よし、気合いれて防御してやるっ!!
さぁ掛かってきやがれ!! 敵の出陣すべてを確認し、
アレコレ考えつつマウスをカチカチ、
関東平野にはある程度の兵を置いているし、
早雲や道灌が急ぎ移動で帰れば約一ヶ月で関東に到達できる。
そんなに悲観する事では無い。これくらいなら押し返してみせる! って、

   ……なにぃっ!!!

キャプテン翼で敵がとんでもないシュートを撃って来た時の、
若林くん以上の驚き方をしてしまったじゃないか!
ペナルティエリア外からのシュートは絶対止める天才ゴールキーバーだが、
多分、そんな天才若林くんでもコレは防げないぞ。
何故って? 何十万単位の兵士が日本各地を一斉に動いた為なのか、
あまりに部隊数が多すぎて処理落ちしているのか、
原因がよく解からないんですけど、部隊のグラフィックはワラワラ動いている。
動いているんだけど、それ以外はなんの表示もされない。誰の部隊なのか、
敵の闘志がどんだけ貯まっているのか全然わからない。とにかく大軍同士が、
日本のアチラコチラで壮絶な殴り合いを始めてしまったのですよ。
なんかね、蒼と紅のエクスタシーですよ。バックアタックどころの話じゃない。

   あひゃ〜、こりゃ勝てないわ〜。

箕輪、岩付の被害が甚大ですよ。
それ以外の城は、城の堅さと周囲の櫓のお陰であんまり被害を受けなかった。
だけど箕輪は壮絶だったね。とにかく上杉の部隊を【偽報】で足止めし、
その間に真田の部隊を数と力で捻じ伏せる。城門さえ殴らせなければOKって感じ、
何故なら上杉方と戦うとき城門を盾するつもりだから、

【偽報】で翻弄してやった上杉だけど、
そのうち、そりゃ【偽報】の雨を掻い潜ってやってくる部隊もあるワケで、
どーせ足軽戦法は【馬鎧】で効果半減、ならば城の上で弓隊と鉄砲隊を出し、
城門を殴らせている間に撃ち殺すしかないよね。
幸い騎馬隊は施設への破壊力がそれほど高くは無いんだからさ、

お次は武田が遊びに来ている岩付城、
市と鉄砲櫓を並べて造ったその市に罠を仕掛けて混乱させる。
混乱で足止めされた部隊は鉄砲で撃たれ続けるのさ、
もちろん、混乱から復活する前に足軽部隊を出して、
その後ろから弓隊と鉄砲隊を大量に出陣させるのも忘れない。
どーせ奴らにも【馬鎧】があって足軽戦法が半減されてしまうから、
頭の悪い部隊を目掛けて【混乱】を飛ばして撃退するしかない。

 「ふふ、わたしのコトを忘れていないかね?」

貴様は誰だ!?

 「岩付城にその人ありと言われた【駄々っ子パンチ】の使い手……。」

あー、資正ね(当サイトの太田家リプレイ参照のコト)
はいはい、頑張った、頑張った。お前は強い、強い。

 「うわーん、扱いが酷すぎるよ〜(泣)」

とにかく、これで全部撃退してやったぞ。
奇跡的に城一つ取られずに撃退成功。
いやぁ、画面表示が変になったときは終ったかと思ったよ。
それにしても頑張ったなぁ。さて気を取り直して十三港を攻めるぞ。

 「殿、ムリですわ。兵糧無いっす。」

がーん。そうだった、あんだけの兵士を動員したんだ、
また兵糧を大量に消耗してしまったよ。
せっせと高い金を出して兵糧を購入したり、
戦闘で壊された【畑】を直したり……いかん、また一年経ってる。

このあと、必死になって里見水軍は十三港、土崎港、酒田港と南下、
またも包囲網の嵐に苦戦しつつなんとか撃退に成功。
柏崎港、輪島港と上杉の大兵団を叩き潰し攻略したけど、
残念ながらここでタイムアップ。1572年を迎えて目標達成ならず!


     反省会(〜プレイ終了)


敗因は何か、ここでちょっと反省会です。
戦力的には上杉をも抜いて天下で一番多い兵力を持っているんだけど、
なにしろ戦線が広すぎて対応しきれない。
各地に穴開きで領地を持っている為に、
包囲網をやられると凄まじい数の敵軍団が攻撃を仕掛けてくるんだ。

それを対応するためにコチラもそれなりの兵力を繰り出す。
兵糧は莫大に消費していくし、なんつーか、自分の頭の限界を見たね。
どこが攻められてるか把握しきれなくなってきた。
それ以上に痛かったのがパソコンが対応しきれなくなったということ。
あのゲージが非表示の戦闘はスリリングですよ。

   「目で見るな! 心の目、心眼を開くのだ!」

と誰かが耳元で囁いていたよ。
さらには関東平野に執拗に天災が襲い掛かってきたのも痛かった。
水軍学舎は壊されるし、兵糧の確保の為に造った畑も壊された。
主戦力武将のほとんどが港から港へと渡り歩いていたから、
関東平野の修復にも時間が掛かった。
こればっかりは運も影響するからなんとも言えないね。
FF4のバックアタックの話に通じるモノがあるけど、
ゲームの神様が悪戯をしているんだろうなぁ〜って感じのタイミングで天災が連発するのよ。
ドラマティックプレイヤー(?)「とち」の所以だろうな(笑
こればかりは持って生まれた運だから仕方ない。
山名リプレイのときは天災なんて殆ど無かったのになぁ。

最後に、これはわたしのミスなんだけど、
完全に【群雄集結】というシナリオを甘く見ていた。
わたしは仮想シナリオがあんまり好きじゃないので、
実は【群雄集結】今回が初プレイなんだよね。

太田道灌、北条早雲が加わったそれぞれの勢力は、
予想以上に頑強に抵抗し関東制圧に時間が掛かってしまった。
特に太田家は坊主による無条件停戦を上手い具合に使い、
一年間も岩付城を守りぬいたんだ。あれには参ったね。

戦略シミュレーションゲームのセオリーは【戦力の集中】と【各個撃破】
今回はそのどちらも制限されたプレイとなってしまい、
制限時間無いには目標達成できなかったが、あと10年、20年あれば、
ゲームを進めれば進めるほど苦しくなっては行きますが、
きっと天下統一までには持っていけるハズです。

それにしても天災続きだったのは確かだけど、
なんであんなに兵糧が不足していたんだろう?
やっぱり各地に大量の兵士を置いていた。
戦闘をしている場所があまりに多かった。
結果大量の兵士を動員=大量の兵糧を消耗という事だろうか?
うーん今回はホント無念でした。

   中盤以降、ホントに苦しかったよ……。

戦果としては関東から北の太平洋側の港、
蝦夷函館港、日本海側は能登半島以北の港を制圧で終了となりました。
それにしても100回目ピッタリで【失敗】するなんて、
美味しい人だよね、わたしって、

次回は自分の精神バランスを保つために時間制限のないリプレイにしよう。
いや「時間制限のない」というより「ここまで待って反撃」という感じにしよう。
というワケで101話目をお楽しみにっ!